2024/05/07

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政治

世界経済フォーラム、141カ国・地域の競争力で台湾は12位

2019/10/09
スイス・ジュネーブに本部を置く世界経済フォーラム(WEF)は9日、141カ国・地域の競争力を順位付けした2019年版『世界競争力ランキング』を発表した。台湾の順位は昨年より1位上げて12位となった。写真は台湾の国家発展委員会が今回の報告結果のうち、台湾に関する評価をグラフに表したもの。(国家発展委員会サイトより)
スイス・ジュネーブに本部を置く世界経済フォーラム(WEF)は9日、141カ国・地域の競争力を順位付けした2019年版『世界競争力ランキング』を発表した。台湾の順位は昨年より1位上げて12位となった。世界の上位5か国・地域はシンガポール、米国、香港、オランダ、スイスの順だった。
 
アジア地域で見ると台湾は、シンガポール(1位)、香港(3位)、日本(6位)に次ぐ4位となり、韓国(13位)、オーストラリア(16位)、ニュージーランド(19位)、マレーシア(27位)、中国(28位)を上回った。
 
世界経済フォーラムは昨年より国際競争力指標4.0(GCI4.0)と呼ばれる新しい評価基準を採用。これに基づいて今年も「環境の利便性(Enabling Environment)」、「ヒューマン・キャピタル(Human Capital)」、「市場(Markets)」、「イノベーション・エコシステム(Innovation Ecosystem)」の4つの構成要素からなる12の柱項目と、下の100の細項目について評価点(スコア)を算出し、世界141カ国・地域を順位付けた。
 
12の柱項目のうち、台湾が上位に位置づけられたのは「技術革新能力(Innovation capability)」の4位、「金融システム(Financial system)」の6位、「ICTの普及(ICT adoption)」の11位、「商品市場(Product market)」の14位、「労働市場(Labour market)」の15位、「インフラ建設(Infrastructure)」の16位、「市場規模(Market size)」の19位、「制度(Institutions)」の24位など。また、「マクロ経済の安定(Macroeconomic stability)」は台湾のほか、33カ国が同列で第1グループに位置付けられた。
 
12の柱項目について、さらに台湾の評価を細かく見ると、「制度」のうち「土地の行政管理(Quality of Land Administration)」がその他の5か国・地域と並んで1位となった。「金融システム」では「保険料がGDPに占める比重」がその他の17か国・地域と並んで第1グループに、「インフラ建設」のうち「電力普及」はその他の67か国・地域と並んで第2グループに位置付けられた。
 
台湾はとりわけ「技術革新能力」の項目で評価が高く、そのうち「相互作用とダイバーシティ(Interaction and diversity)」が3位、「研究と開発(Research and development)」が7位、「産業クラスタの発展(State of cluster development)」が3位、「特許出願件数(Patent applications)」がその他の8カ国と同列で第3グループに位置付けられた。
 
一方、台湾が弱いのは「労働市場」の柱項目の下にある「外国人労働者の雇用のしやすさ(Ease of hiring foreign labour)」(88位)、「関税の複雑さ(Complexity of tariffs)」(88位)、「インフラ建設」の柱項目の下にある「道路の接続(Road connectivity)」(81位)、「商品市場」の柱項目の下にある「貿易関税(Trade tariffs)」(65位)など。
 
なお、昨年のWEF『世界競争力ランキング』は台湾を、ドイツ、米国、スイスと並ぶ世界4つの「super innovators(スーパー・イノベーター)」と評価した。今年も台湾は「技術革新能力」の項目で上位に位置付けられ、ドイツ、米国、スイスに次ぐ世界4位、アジア・太平洋地域では1位となった。WEFによると、今年も世界ではドイツ、米国、スイス、台湾のみが「技術革新能力」の評価点が80点を越え、「super innovators(スーパー・イノベーター)」と称される基準を突破した。これは台湾のこの分野での能力が国際社会から依然高く評価されていることを示すもの。
 

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