2024/04/29

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政治

第7回「モンディアル・デュ・パン」、台湾は日本に次ぐ2位

2019/10/23
フランスで2年に1度開催されるパンの世界大会「モンディアル・デュ・パン」で、台湾チームは2位を獲得した。メダルを掛けている3人のうち、左がアシスタントの許育晨さん、中央が游東運さん、右がコーチを務めた王鵬傑さん。今年の1位は日本チーム、3位は地元のフランスチームだった。(王鵬傑さん提供、中央社)
フランスで2年に1度開催されるパンの世界大会「モンディアル・デュ・パン」で、台湾を代表して参加した游東運さんとアシスタントの許育晨さんが優れた成績を収め、目標だった三連覇は逃したものの、2位と健闘した。1位は日本チーム、3位は地元のフランスチームだった。台湾チームのコーチは、2018年に開催されたパン職人の国際コンテスト「マスター・ド・ラ・ブーランジュリー(Masters de la Boulangerie)」で優勝した経験を持つ王鵬傑さんが務めた。台湾代表チームはこのほか、ヴィエノワズリー(Viennoiserie)部門で特別賞を受賞した。
 
王鵬傑さんは報道陣の取材に対し、「優勝を逃したのは少し残念だが、今年の日本代表チームは素晴らしかった。彼らを心から祝福したい。台湾の選手もベストの状態で戦った。心残りはない」とコメントした。
 
王鵬傑さんによると、前大会に比べ、今年はレベルも難易度も明らかに上がっていた。特に「飾りパン」部門では、それが顕著だったという。王鵬傑さんは、過去の大会で台湾が「飾りパン」部門で特別賞を受賞して以来、この部門では入賞のハードルが上がっており、各国の選手たちに良い意味での競争が生まれていると指摘した。
 
なお、今大会では中国当局の介入により、選手たちが会場内で国旗を掲げることが禁じられるというハプニングがあった。王鵬傑さんは事前に主催者と掛け合い、その結果、今年のパティスリー世界大会と同様、21日の選手入場と22日の表彰式ではどの国の選手も一律、国旗を掲げないことが決められた。表彰式で各国の国旗が掲げられないのは、「モンディアル・デュ・パン」が始まって以来、初めてのこととなった。
 
こうしたハプニングがあったものの、王鵬傑さんは選手たちに対し、「政治の問題は気にしないように」と伝えたという。国旗であろうと中華オリンピック委員会旗であろうと、それは選手たちが最も関心を寄せるべきことではないからだ。「選手たちにとって最も大きな任務は、いい作品を仕上げること。作品を作り上げなければ、台湾の実力を示すことはできない。実力さえあれば、自然に他人から尊敬される。そうした人々が、我々が受けた屈辱に対して不満の声を上げてくれるはずだ」と話したという。
 
後輩でもある選手たちに王鵬傑さんは、「心を開き、自信を持つこと。気にしなければならないことは、自分は過去の自分を超えているか、ということ。この試合は自分のためではなく、台湾のために戦うのだ。そうした誇りを持つこと。これが最も大切な精神だ」と伝えたという。
 
パンの世界大会「モンディアル・デュ・パン」は、2010年に呉宝春さんが優勝した「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー(ベーカリー・ワールドカップ)」と同様、世界のパン職人にとっての殿堂と見なされている。
 

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