2024/04/29

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基隆市の正浜埠頭、カラフルな塗装による再生プロジェクトが海外で受賞

2019/11/07
台湾北部・基隆市での「正浜漁港のノスタルジックな埠頭カラーリング再生プロジェクト」(写真)が「国際造園家連盟景観大賞」で受賞。同市の地方創生への取り組みに注目が集まっている。(基隆市提供、中央社)
「2019年国際造園家連盟景観大賞」の授賞式が8日にフィリピンのセブ島で行われる。今年は台湾北部の基隆市が「正浜漁港懐旧碼頭色彩計画」(正浜漁港のノスタルジックな埠頭カラーリングプロジェクト)が「コミュニティ建設卓越賞」を受賞しており、同市の関係者が式典に出席することになっている。
 
基隆市ではノスタルジックな埠頭再生プロジェクトをめぐり、2016年より開かれた話し合いの場を何度も設けてきた。地元での活動から、住民の再生計画に対するビジョンや考えを集約しようとしたためである。これを受けて住民たちも徐々に想像力を働かせ、いろいろな可能性について考えるようになったほか、その過程でアーティストたちも住民たちの輪に加わり、正浜地区の改善に向けて自発的に団体を組織するまでになった。
 
基隆市の都市発展処は一連のカラーリング計画の範囲を段階的に拡大していった。まず2016年には「和平橋色彩塗装計画」を推進、同市と市民が協力し、地元の人たちによって和平橋の色は金色にすることが決まった。今では多くの写真愛好家が何度も訪れては写真撮影を行う場所となっている。
 
「ノスタルジックな埠頭カラーリングプロジェクト」は中国文化大学(台湾北部・台北市など)景観学科の学科主任で研究科の代表も兼務する郭瓊瑩女史が建築士、地元のNGO並びに住民と共に推進し、ワークショップ形式で地元での共通認識を確立すると共に周囲の色彩を計画。基隆城市景観発展協会は昨年4月に第一段階の塗装工事を始め、今年3月に全ての工事が完了した。
 
「カラーリングプロジェクト」によって地元のイメージは大きく変化。同プロジェクトは市民に地元へのアイデンティティをもたらしたほか、今回の国際的な受賞で、基隆市が地方創生の角度から環境と景観の改善に努める、専門的な能力を世界に示すことになった。
 

 

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