2024/05/01

Taiwan Today

政治

雲林県・馬鳴山鎮安宮、文化部が重要民俗文化財指定

2019/11/15
台湾において19番目の重要民俗文化財として指定された馬鳴山鎮安宮で行われる祭事「馬鳴山五年千歳大科」。雲林県では4番目の重要無形文化財だ。(文化部ニュースサイトより)
台湾中部・雲林県褒忠郷にある馬鳴山鎮安宮で行われる祭事「馬鳴山五年千歳大科」は8月に文化部(日本の文部科学省に類似)によって、重要民俗文化財に指定され、馬鳴山鎮安宮管理委員会は、伝統文化の保護団体に認定された。馬鳴山鎮安宮には、善悪を見極める神として知られる「五年千歳(王爺信仰)」が祀られている。
 
馬鳴山鎮安宮管理委員会の調整により、13日に登録認定証書の授与式を行うことが決定し、文化部の鄭麗君部長は同日、馬鳴山鎮安宮を訪問した。鄭麗君部長は、褒忠郷出身の科技部(日本の文部科学省に類似)の陳良基部長(=大臣)と張麗善・雲林県長が立ち会う中、同管理委員会の章金樹主任委員に対する証書の授与を行った。
 
鄭麗君部長はスピーチで「馬鳴山鎮安宮が長きにわたって台湾において重要な王爺信仰や祭事の文化保存を行ってきたことに感謝している。また、大科年に当たる年に行われる五年千歳を祀る儀式では、雲林、嘉義(台湾中南部)地域から500近くもの団体が馬鳴山に集まり、儀式に参加している。この時期は参拝客が絶えず、大きな賑わいを見せ、台湾の民俗文化が活力にあふれた生命力の象徴であることを表している」と讃えた。
 
台湾では現在、21の重要民俗文化財が指定されている。19番目の重要民俗文化財となった「馬鳴山五年千歳大科」は、雲林県で4番目の重要無形文化財でもある。張麗善県長は、かつての雲林県は文化が枯渇しているといわれていたが、現在はそのような悪評を払拭することができたと語った。
 
馬鳴山鎮安宮は台湾における五年千歳の総廟(本山)となっており、台湾各地に分霊廟(分院)がある。「五年千歳大科」は長い歴史と壮大な規模を誇り、当初は馬鳴山鎮安宮が管轄していた14団体によるものだったが現在は500団体が参加する祭事となった。祭事における「神を迎える、ドラゴンボートの船頭交代、神を送る」という三大儀式は地方色豊かで、その影響は広範囲に及んでいる。一連の儀式は完全に伝承されており、その内容も多様化している。
 
文化部は、「馬鳴山五年千歳大科」を重要民俗文化財に値すると認定したことについて、様々な特徴があることに加え、祭事が毎回、自主的、自発的に行われていることを挙げ、これは市民から同じように高い評価を得ており、台湾の民俗文化が活力あふれるものであることの表れだと指摘した。「馬鳴山五年千歳大科」は、時代が変わっても伝統的な意義が保護された貴ぶべきものであり、生活の安定を促す重要なエネルギーとなっている。

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