2024/05/06

Taiwan Today

政治

マラウイ共和国の留学生、故郷でホテル開く夢をかなえるため台湾で実習

2019/12/09
私立台北城市科技大学応用外語系(=応用外国語学科)で学ぶ4年生の阿智さんは、台湾から1万キロメートルも離れた場所にあるアフリカのマラウイ共和国からやってきた留学生。母国に帰ってホテルを開くのが夢だ。(私立台北城市科技大学提供、中央社)
私立台北城市科技大学(台湾北部・台北市)応用外語系(=応用外国語学科)で学ぶ4年生の阿智さんは、台湾から1万キロメートルも離れた場所にあるアフリカのマラウイ共和国からやってきた留学生だ。留学のために台湾にやってきて4年になるという阿智さん。いまでは流暢な中国語を話す。ホテルの仕事に憧れ、応用外語系の教員である詹淑芬さんが開設した「高級餐飲英文(=ホテル・レストラン業界で使用される上級英会話)」の授業を選択した。また、ホテル実習で基礎を固め、夢の実現に近づきたいと考えている。
 
台北城市科技大学の学生によるホテル実習は、配属を希望する部署1つを選び、そこで実習するのが一般的だ。しかし、阿智さんはこれをまたとないチャンスであると捉え、フロント、レストランのホールと厨房と3つの部門で順に実習を受けたいとホテルに申し出た。
 
阿智さんの実習を受け入れている台湾北部・台北市の北投漾館時尚温泉飯店(アクアベラ ホテル)の常渝琇主任は、「大学生たちに実習の機会を与えることで、台北城市科技大学と協力してホテル経営やマネジメントの人材を育てたいと考えている。阿智は今後、台湾のホテルで学んだソフトパワーをマラウイに持ち帰ってくれるだろう。それは、台湾のホテルの成功事例がアフリカに移植されることを意味する。ホテルとしても、この機会に国際交流の経験を積みたい」と述べている。
 
来年卒業する阿智さんは、懐かしい母国マラウイに帰れる日を楽しみにしている。帰国したらすぐに、ホテル経営について学んだことを活かしたいと考えている。すでに複数の友人たちと連絡を取り合い、マラウイの美しい湖畔に適切な場所を探し、まずは民宿の経営から始めることを計画している。いつの日か、マラウイのホテルの「達人」を目指したい考えだ。
 

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