2024/05/03

Taiwan Today

政治

台湾初の政治ドラマ『国際橋牌社』、「FriDay」による独占配信決まる

2020/01/06
1990年代以降の台湾政治を取り上げたドラマシリーズ『国際橋牌社』が、動画配信サイト「friDay」によって独占配信されることが決まった。3日夜、台湾北部・台北市の西門町紅楼広場で第1話の屋外上映会が行われた。集まった人々はまず、2日のヘリ墜落事故で犠牲となった国防部の沈一鳴参謀総長ら犠牲者に黙祷を捧げた。(馬克吐温影像提供、中央社)
1990年代以降の台湾政治を取り上げたドラマシリーズ『国際橋牌社』が、動画配信サイト「friDay」によって独占配信されることが決まった。文化部(日本の文部科学省に類似)から3,000万台湾元(約1億700万日本円)の助成を受け、撮影スタッフが集めた資金4,500万台湾元(約1.6億日本円)を加えた合計7,500万台湾元(約2.7億日本円)を投じて制作されたもので、当初はNetflix (ネットフリックス) が2019年末から配信する予定だった。
 
『国際橋牌社』の製作チームは3日夜、台湾北部・台北市の西門町にある紅楼広場で、『国際橋牌社』第1話の屋外上映会を行った。プロデューサーの汪怡昕氏は、『国際橋牌社』の公開が遅れた理由について、「さまざまな動画配信のプラットフォームに打診したが、各社それぞれ考慮するところがあった」と指摘した上で、最終的に台湾の動画配信サイト「FriDay」との交渉がまとまり、『国際橋牌社』の独占配信が決まったことを明らかにした。
 
第1話は40年前、軍の最高機密として進められていた「大漠計画」を背景に展開する。2日に発生した軍用ヘリコプター「黒鷹(ブラックホーク)」の墜落事故で亡くなった国防部(日本の防衛省に相当)参謀本部の沈一鳴参謀総長も、かつて「大漠計画」に関わっていた軍人の一人。実際に北イエメンに派遣され、教官としてこの秘密計画に参加していた。このため3日に行われた屋外上映会では集まった人々が黙祷を捧げ、故人の冥福を祈った。
 
劇中で台湾の総統「黎清波」を演じた俳優の楊列さんは今回、総統府内でのロケを体験した。「総統府での撮影は正直言ってやや緊張した。最初の一歩を踏み出し、総統府内で撮影を行ったとき、総統府の内部に大変興味を持った」と話した。また、総統の就任宣誓式は楊烈さんが最も興奮したシーンで、スタッフが入念に調べ上げ、実際の宣誓式の様子をリアルに再現したものになっていると称賛した。
 
このドラマには、米国の対台湾窓口機関、米国在台湾協会(AIT)台北事務所の元所長(=駐台大使)であるウィリアム・スタントン氏もゲスト出演している。スタントン氏は、こうしたイベントに関わることが出来て嬉しいと話した上で、「『国際橋牌社』は台湾にとって非常に貴重なドラマ。どの国にもこうしたドラマが必要だ。しかし現在に至るまで、台湾にはこの手のドラマが存在していなかった。私はこのドラマこそ、本当の台湾の歴史だと思う」と話した。
 
 

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