2024/05/03

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第3回台湾戯曲芸術祭、異分野コラボと女性目線がテーマ

2020/01/22
3月27日から始まる「第3回台湾戯曲芸術祭」に先駆け、主催団体の国立伝統芸術センターは21日、芸術祭の開催場所、台湾戯曲センターで記者会見を行った。(中央社)
3月27日から5月17日まで開催される舞台芸術の大型イベント「第3回台湾戯曲芸術祭(TAIWAN TRADITIONAL THEATRE FESTIVAL)」は、タイトルを「出走・女子図鑑」として、「芸術の枠を超えた試験的なコラボレーション」と「女性の意識を探求する」という2つの主要テーマに焦点をあてる。
 
今年の台湾戯曲芸術祭のプログラムは、3部門構成になっている。一つ目は、毎年の芸術祭の目玉でもある旗艦プログラムとして上演される「雨中戯台(MATINEE IN THE RAIN)」。台湾の名劇作家、紀蔚然氏が初めて台湾オペラと称される伝統芸能「歌仔戲」による歌劇に挑んだ作品だ。
 
続いて二つ目は、台湾戯曲センター(Taiwan Traditional Theatre Center、台湾北部・台北市)の大ホールにおいて、6つの演目が上演される。台湾最大の歌仔戲劇団として知られる明華園戯劇総団による新作「冥戦録」は、同名の台湾の人気コミックを原作に、ヒロインの黙娘が現代の台湾によみがえった妖魔の襲撃に立ち向かう姿を描いている。最先端の科学技術や流行を象徴した原作を通して、誰もが抱く歌仔戲に対する伝統芸能という印象をいかに打ち破るかが見ものとなっている。
 
そのほか、南管音楽奏者、王心心(Wang Xin-xin )さんとルネサンス音楽演奏団の仏ドゥルス・メモワール(Doulce mémoire)のコラボレーションによる「五湖游-東西クラシック印象光影」では、南管音楽とルネサンス音楽の対話が堪能できる。また、薪傳歌仔戲劇団はホームドラマ「致遠與三娘」を上演、ともに伝芸金曲奨((Golden Melody Awards for Traditional Arts and Music)の最優秀俳優賞に選ばれた経歴を持つ張孟逸さん(2017年)と古翊汎さん(2019年)が主演を務め、歌仔戯の人間国宝、廖瓊枝さんが劇中のナレーションを担当する。
 
京劇の演目は、台湾の京劇団「国光劇団(GuoGuang Opera Company)」が演じる「武動三国―她的凝視」。これは女性の視点に立った三国志を題材にした伝統的な立ち回り劇で、三国志に登場する女性が主役となっている。さらに台湾豫劇団の「慈禧與珍妃」は、古代中国王朝の後宮で繰り広げられる嫁姑の対立によって引き起こされた政権争いを再現する。加えて台湾を代表するオーケストラ「台湾国楽団」は「蓬瀛詠弄人間戲~戲曲国樂劇場」音楽会を開催し、伝統的な歌劇と現代演劇のテクニックを融合させた演目を披露する。
 
三つ目は、台湾戯曲センターの小ホールでの6つの実験的な歌劇。4作品が分野を超えたコラボレーションによって再編した古典演劇、2作品が新ジャンルのプログラムだ。
 
4作品の再編古典演劇は、16年に渡って台湾で実験的な試みが行われてきた傑作ばかり。そのうち南管音楽を継承する台湾の伝統劇団「江之翠劇場Gang-a Tsui Theater」が演じる「朱文走鬼」は、中国伝統劇の梨園劇に日本舞踊が融合した作品だ。そのほか3作品は、中国出身のノーベル文学賞受賞作家、高行健さんが古典作品をテーマに脚本を手がけ、台湾豫劇団が演じる「試妻!殺妻!」。台湾の伝統的な人形劇の布袋戯劇団、弘宛然古典布袋戲団と山宛然客家布袋戲団が共演し、幽霊と愛情についての考察をテーマにした「聊齋—聊什麼哉?!」。二分之一Q劇場による崑曲(中国の古典歌劇)、舞踏、劇場や装置芸術などの要素を組み合わせた作品「小船幻想詩—為蒙娜麗莎而作」。
 
一方、新ジャンルの2作品は、「崔氏」と「聴琴図」。

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