2024/05/04

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台湾で新型コロナ感染者が24人に、60歲台の女性は感染経路不明

2020/02/20
台湾の新型コロナウイルス感染者が24人に。新たに確認された感染者は台湾北部に住む60代の女性で、過去2年間、出国(境)したことが無いなど感染経路が分かっていない。(外交部)
中央感染状況指揮センターは19日夜にプレスリリースで、新たに1人が新型コロナウイルスへ感染していたことがわかったと発表した。台湾で確認された感染者は24人となった。新たに見つかった感染者は台湾北部に住む60歳あまりの女性で、過去2年間、出国(境)したことは無い。
 
この女性は1月22日に発熱とせきの症状が出て22日から29日にかけて診療所を4回訪れたがいずれも一般の風邪などと診断された。その後症状は改善せず、息苦しさを感じるようになったため29日に病院の救急窓口で受診。肺炎と診断されて翌30日に入院するも病状は悪化し、2月10日には集中治療室に移された。中央感染状況指揮センターは医療機関に対し、重症のインフルエンザに似た症状で、インフルエンザの検査では陰性だった患者がいた場合はそれを報告すると共に新型コロナウイルスの検査を行うよう求めている。この病院はこれに応じてこの女性を陰圧室に移して隔離していたが、19日になって新型コロナウイルスへの感染が確定した。女性は引き続き隔離治療を受けている。中央感染状況指揮センターによると、家族、友人、医療人員などの濃厚接触者360人を対象に新型コロナウイルスの検査が行われる。
 
また、これに先立ち19日の正午には23人目の感染者が明らかになった。この感染者はすでに感染が確認され、死亡した「白タク」運転手の妹で今年60歳。濃厚接触者に対する検査では189人が陰性だったことがわかっており、24人は現在検査が進められているところだという。
 
この運転手を中心とした新型コロナウイルスの感染者は運転手自身、母親、弟、妹、姪の配偶者の5人。運転手と弟、母親は同居していたが、姪の配偶者と妹はいずれも1月27日の会食で運転手らと接触した。妹は2月5日になって発熱やせき、のどの痛みなどの症状が出て、その後、持病の不整脈のため診療所を受診、2月17日に入院した。その間に行った新型コロナウイルスの検査では最初は陰性、2回目と3回目は弱陽性の診断、4回目で初めて陽性と判定されて19日に感染が確定した。
 
この運転手のケースでは家族内で5人(運転手自身を含む)の感染者が出ており、感染には会食が関係していることから、一部メディアは、政府は市民に対して会食を控えるよう求めていくべきだとしている。しかし、中央感染状況指揮センターの指揮官を務める衛生福利部(日本の厚労省に類似)の陳時中部長(大臣)は、過度に恐れる必要はないとしている。陳衛生福利部長によると、感染が確認された妹は会食の際、感染が確定している母親の隣に座り、死亡した運転手との距離も非常に近いなど「近距離接触」の範囲にあった。このため陳衛生福利部長は、今回のケースだけで「会食したら感染する」と決め付けることは出来ず、大切なことはやはり感染者と至近距離で接触しないことだと述べている。
 
台湾で確認された新型コロナウイルスの感染者は24人。そのうち1人が死亡している。
 

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