2024/04/30

Taiwan Today

政治

ダンスカンパニー・雲門舞集の林懐民さん、英舞踊批評家協会賞の授賞式に出席  

2020/02/20
雲門舞集創設者の林懐民さん(中央)は19日、英国舞踊批評家協会賞の授賞式に招かれ、昨年贈られた「傑出したカンパニー」賞をあらためて授与された。程祥雲・駐英副代表(左)と駐英文化組の陳斌全組長(右)も祝福に駆け付けた。(中央社)
台湾発の世界的なダンスカンパニー、雲門舞集(クラウドゲイト・ダンスアター)は昨年、第19回英国舞踊批評家協会賞(The 19th National Dance Awards)で傑出したカンパニー(Stef Stefanou Award for Outstanding Company)に選ばれた。1年後となった19日(現地時間)、創設者の林懐民さんがロンドンのバービカン・センターで今年の受賞式に出席し昨年の賞を受賞、自身の誕生日の素晴らしい贈り物だと喜びを表明した。
 
同賞はダンス関連ではイギリスで最も権威のある賞で、ベテランの批評家が審査員を務める。林さん率いる雲門は2018年に「関於島嶼(FORMOSA)」というプログラムをロンドンで上演、英国王立ロイヤル・バレエなど並み居る欧州の強豪をものともせず、受賞となった。
 
林さんは昨年の受賞当時、ロンドンにおらず、サドラー・ウェルズ劇場のアリステア・スポルディング芸術監督が代理で賞を受け取った。
 
雲門は現在、新たな芸術監督、鄭宗龍さんのもとフランス公演中で、今月末にもロンドン公演が予定されている。林さんは2月初旬、特別講師として南アフリカのケープタウンで行われた「ローレックス・アーツ・ウィークエンド」というイベントに出席したのち、カンパニーより一足早くロンドン入りした。
 
こういった経緯を踏まえ、同賞の審査団長であるグラハム・ワッツさんが、林さんを今年の授賞式に招いた。林さんは昨年の受賞に関し、雲門が同賞をアジアで初めて受賞したことについて審査団に謝意を表明した。
 
林さんはまた、これまで46年間雲門を支えてくれた台湾の人々とこの栄誉を共に分かち合いたいと述べ、台湾の人々の応援がなければ雲門の今日はなかったと語った。また、昨年この受賞の知らせを受けた日、今年自ら受賞した日はいずれも自身の誕生日で、素晴らしい誕生日の贈り物であり、また芸術監督を退いた今となっては、雲門への素晴らしい置き土産ができたと喜びを語った。
 
林さんは第一線を退いたが、新生・雲門にとっては素晴らしい門出になったようだ。雲門はフランスで7週間に及ぶ9都市公演の最中で、イギリスでは今月26日から29日まで、サドラー・ウェルズ劇場で、林懐民作「微塵」と鄭宗龍作「十三声」を上演する。1999年のロンドン初公演から数えて12回目、新旧の芸術監督の作品を同時上演することで、世代交代のあいさつをするとしている。
 
さらに、駐英国台北代表処(駐英大使館に相当)内にある、文化部(日本の文化庁に類似、省レベル)の出先機関、文化組は今月20日から21日にかけ、ダンス教育の有力校で英国の音楽・舞踏学校、トリニティ・ラバン・コンセルヴァトワール大学と共同で講座を開講、20日夜は林さんを招き、「雲林のゲートギーパー」をテーマに、ラバン・シアターで林さんのこれまでの歩みや、ダンスカンパニーを率いていく哲学や挫折、ブレークスルーなどについて語るとしている。

ランキング

新着