2024/04/29

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まもなく新学期、教育部が新型肺炎感染者確認時の学級閉鎖基準を発表

2020/02/21
冬休みを延長していた学校や幼稚園では、25日に新学期を迎える。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、教育部は教育機関で感染者が確認された際の学校・学級閉鎖の基準を発表。また環境保護署と合同で、生徒や児童の使う施設や公共空間の消毒を行う。(中央社)
新型コロナウイルスの感染が近隣諸国で広がっていることを受け、春節(旧正月)をはさんだ冬休みを延長していた小中学校、高等学校、公立幼稚園では、いよいよ25日に新学期を迎える。これに備え、教育部(日本の文部科学省に類似)は教育機関で感染者が確認された際の学校・学級閉鎖の基準を発表した。また、環境保護署(日本の環境省に相当)と合同で、生徒や児童の使う施設や公共空間の消毒を23日までに行う。
 
消毒や清掃について実際の作業を指揮するのは各自治体の環境保護局。全国の小中高、幼稚園4,000カ所のエントランスホール、手洗い場、トイレ、滑り台などの遊具について23日までに作業を終え、続いて学校側が教室など室内の清掃を行う。
 
室内の消毒は、日常的に手で触れるドアノブや机の表面、電灯のスイッチ、さらに公共空間に及ぶ。また、スクールバスの消毒は交通部(日本の国土交通省に類似)制定の基準と「重症特殊感染性肺炎対処の手引き−公共交通機関」に基づき、車内の座席、手すり、つり革など普段触れる場所について、稼働日の出庫前、入庫後にしっかり消毒する。
 
一方、大学以上の高等教育機関では、教育部が監督する形で、各校が清掃を委託する業者(認可業者)による消毒作業を新学期開始までに完了させる。
 
新学期が始まってからは、交通量や人の往来が増えるのに応じ、交通部は各旅客輸送業者に清掃・消毒の強化を指示している。消毒の頻度は、高速鉄道や台湾鉄路の車両は1日1回以上、高速鉄道の手すりやテーブルなどは片道ごとに1回、新交通システム(MRT)の日常的に触れる場所は8時間ごとに1回、台湾鉄道の車両は入庫後さらに1回、路線バス・中長距離バスは、毎日出庫前、入庫後に各1回に加えて運行時は8時間ごとに1回、観光バス・タクシーは営業時間に応じて行うこととしている。
 
なお、教育部は20日、新型コロナウイルス感染症による学校・学級閉鎖(14日間)の基準を発表した。高校以下の学校では、1クラスに生徒または教員1人の感染が確認された場合は学級閉鎖、1校に2人以上の感染者が出たら学校閉鎖(休校)とし、1行政区(郷・鎮・市・区)の3分の1が休校になれば、同行政区域内はすべて休校とする。
 
大学以上では1人以上の学生または教員が感染した場合、感染が確認された学生または教員が履修、または担当する講義はすべて休講とする。これが2名以上になれば休校措置とする。
 
中央感染症指揮センター(新型肺炎対策本部に相当)の指揮官を兼任する衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)の陳時中部長(=大臣)によると、潜伏期間と見なされる14日間を一つの単位とするため、14日以内に2人以上の感染確定で休校基準に達する。
 
教育部によると、この基準は過去の重症急性呼吸器症候群(SARS)を参考にして策定された。ただ、SARSの際の感染者の対象は生徒・学生のみだった。
 
中央感染症指揮センターの専門家による会議では、新型コロナウイルスは感染力がやや高いとみられ、また教員と生徒の接触も頻繁であることから、教員と生徒を分けず1クラス1人の感染確認で学級閉鎖とすることを決めた。
 
なお、補習授業や補講、成績評価について各校で決めることとし、授業や講義ができなかった時間は必ず補わなければならない。その日時は平日や週末、夏休みとを問わない。また生徒が自宅休養の間、学校は訪問してその健康に留意しながら、退学や休学につながらないよう、学習の機会や手段を提供することとしている。

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