2024/05/04

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政治

台湾産ロケット「飛鼠一号」、3月にも発射へ  

2020/02/21
台湾南東部、台東県達仁郷の南田集落で13日に予定していた民間企業の台湾産ロケット打ち上げは、気象条件により中止となった。地元では条件を再度整えた上で3月に再挑戦したいとしている。(自由時報)
台湾南東部、台東県達仁郷の南田集落で13日早朝に予定していた民間企業の台湾産ロケットの打ち上げテストは、気象条件により中止となった。3月に再挑戦したいとしている。
 
このロケットは晉陞太空科技(TiSPACE)の飛鼠一号(Hapith I)。同社は16日、地元の先住民集落である南田村の住民に対し、現状を説明した。これを受け、南田村の高富源村長、集落会議の林枚瑝議長、社区発展協会の葛鴻文理事長が17日に声明を発表した。
 
(1)晉陞太空科技は3月初旬に公開説明会を開き、ロケット発射に関する安全問題、2月13日の打ち上げテストが中止となった原因を説明し、村民や周辺住民に十分な情報を提供する。
 
(2)2月13日の打ち上げテストは悪天候のため実行に至らなかった。同村は前提と中央政府の認可のもとで3月中に実施することに同意した。テスト完了後、晉陞太空科技は環境・土地・社会・文化に対する影響評価を行い、結果を公表する。同村も関連分野の専門家と結果について検討する。
 
(3)村民はロケット発射場が南田村の先住民の伝統的な領域にあることに疑念を持っており、晉陞太空科技が、先住民の権利を保護する原住民族基本法21条で定める集落の交渉同意権を遵守するよう主張するものであり、晉陞太空科技は3月末にも村側の合意を求める交渉を行うことを約束した。
 
南田村は国がロケット事業を推進することを前向きにとらえているが、南田村という場所が選ばれたことについて、晉陞太空科技と関連部局が地方の文化と産業に関する発展計画を策定するべきであり、南田村のみならず、この計画に影響を受ける周辺の先住民集落に関する内容も計画にきちんと盛り込まなければならないと考えるものである。
 
飛鼠一号(Hapith I)は高さ10メートル、幅1.5メートル、重量3トン、テスト発射の高度は200キロメートル超、衛星と測定機器を積み込む。非軍事用であり、世界の商用市場向けを目標に開発されている。

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