2024/05/07

Taiwan Today

政治

健康保険カードに全ての海外渡航歴注記へ

2020/02/24
中央感染状況指揮センターの指揮官を兼務する衛生福利部の陳時中部長が23日、「全民健康保険卡」(健康保険カード)の情報に海外渡航歴を加える考えを明らかにした。(中央社)
中央感染状況指揮センターの指揮官を兼務する衛生福利部(日本の厚労省に類似)の陳時中部長(大臣)が23日、「全民健康保険卡(健保卡)」(健康保険カード)の情報に海外渡航歴を加える考えを明らかにした。
 
陳衛生福利部長は、新たにイランとイタリアを感染症危険情報のレベル1(Watch)に加えるとし、台湾の人がこれらの国に渡航する場合は感染防止のための措置を守るよう求めた。その上で陳部長は、各国で感染状況がますます深刻になる中、衛生福利部中央健康保険署に対して、国民全ての健康保険カードにその人の渡航歴のデータ全てを加えるよう指示すると述べた。健康保険カードに国民全ての渡航歴を注記することについて中央感染状況指揮センターで対応官を務める衛生福利部疾病管制署の荘人祥副署長は、「感染地区」という概念を越え、海外への渡航歴を診察の中に組み込んでいくためだと説明している。
 
これに先立ち、衛生福利部中央健康保険署は21日、今年1月8日から2月20日までの間に日本もしくは韓国への渡航歴がある人が医療機関を受診した場合、病院側がその健康保険カードから渡航歴を把握できるようにしたと発表した。1月27日には、出入国(境)に関するデータを健康保険カードと結びつけることで、過去14日間以内に中国大陸の湖北地区を訪れていた人が医療機関で健康保険カードを機器に挿入すると、ただちに関連のメッセージが表示されるようにした。これにより病院側はその人が湖北地区に行っていたことを直ちに把握できる。
 
その後、メッセージを表示する対象を、中国大陸、香港、マカオに渡航歴がある人、離島・金門あるいは馬祖と中国大陸側との船舶による局地的な直接通航である「小三通」を利用して台湾に入境した人に拡大。そしてシンガポールとタイからの入境者、第三国からこれらの国でトランジット(経由)して台湾に入境した人へと広げた。
 
日本と韓国で新型コロナウイルスに感染した人が増え続けていることを受け、中央健康保険署は21日夜にプレスリリースを出し、21日より、日本と韓国もメッセージを表示する対象に加えたことを明らかにした。1月8日から2月20日までの間に日本との間で往復した人の数は延べ119万人あまり。韓国との間では延べ28万人あまり。関連のデータは21日午後5時50分に全てクラウドでのデータベースに加えたということ。
 
なお、陳時中衛生福利部長は23日、「在宅検疫」などの人を対象にした通信網を介した診察(スマートフォンやタブレットのビデオ通話など)の拡充に向けて、衛生福利部医事司と関連の議題について話し合っていく考えを示した。
 

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