2024/05/04

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政治

台湾の新型コロナ感染者、3/1時点で累計40人に

2020/03/02
台湾では3月1日までに累計40人の新型コロナウイルス感染が確認されている。衛生福利部疾病管制署(CDC)の公式サイトでは、台湾における新型コロナウイルスの検査件数や感染者数が毎日発表されている。写真は3月2日午前9時に更新された情報のスクリーンショット。感染が確認された人は累計40人。そのうち、すでに治癒して隔離解除された人は12人、死亡は1人となっている。(衛生福利部疾病管制署)
中央感染症指揮センター(新型肺炎対策本部に相当。中国語の正式名称は中央流行疫情指揮中心)によると3月1日現在、台湾で確認された新型コロナウイルス感染者は累計40人となった。
 
中央感染症指揮センターは2月26日、台湾で32人目となる新型コロナウイルスの感染者が確認されたことを明らかにした。これは、台湾で27人目の感染者となった北部在住の80代男性の看護をしていた外国人介護士(30代女性)。2月11日から16日までの期間、この男性の看護を行っていた。衛生当局は80代男性の感染確認後、警察当局に協力を仰ぎ、この外国人介護士の行方を探していた。2月24日に行方を突き止め、その検体を採取すると共に、隔離入院をさせていた。
 
28日には北部在住の30代男性と50代女性の感染が確認され、台湾での感染者は34人に増えた。そのうち30代男性は2月17日から22日まで、日本の大阪を訪れるツアーに参加していた。ツアー参加者は男性を除き、ほかに21人いた。男性は帰国後の25日から、せきやのどのかゆみを感じるようになった。26日に病院の急患センターを訪れ、検体を採取して帰宅。28日に感染が確認された。現在、陰圧室のある隔離病棟で治療を受けている。最近の行動を調査した結果、日本で感染した可能性が高いことから「境外移入(国外から持ち込まれた感染例)」と認定した。
 
50代女性は糖尿病、心疾患などの持病があり、2月14日に低血糖症と全身の倦怠感を訴え、医療機関を受診して入院した。その時点で呼吸器官の異常は見られなかったが、21日になってせき、のどの痛み、発熱などの症状が出た。26日に肺炎と診断され、検体を採取してウイルス検査を行った結果、28日になって新型コロナウイルスに感染していることが分かった。
 
29日には新たに5人の感染が確認された。そのうち4人は、28日に感染が確認された50代女性と医療機関で接触した人々と見られる。1人はこの医療機関に出入りしていた清掃員で、残る3人は看護士。4人はいずれも2月18日から25日にかけて、せき、鼻水、発熱などの症状が出始めた。50代女性の感染が確認されたことを受け、その濃厚接触者の検体を採取してウイルス検査を行った結果、この4人の感染が確認された。これは「クラスター」と呼ばれる集団感染と認定された。
 
中央感染症指揮センターはこの「クラスター」に対応するため、50代女性が新型コロナウイルス感染確認前まで入院していた病室を閉鎖し、消毒を実施するよう病院に対して要求した。また、病室に出入りしていたスタッフ、入院患者、見舞いや付き添いなど、リスクの高い人々を対象に、調査、隔離、検体採取などを行っている。風邪に似た症状のあるスタッフは、2回のウイルス検査を実施し、2回とも陰性であっても14日間の自宅隔離を求める。自宅隔離満了後に再検査を行い、陰性が確認されれば出勤することができる。風邪に似た症状がないスタッフについても同様で、ウイルス検査で陰性が出ても、14日の自宅隔離を求める。同室の入院患者については、いずれも指定の個室に移送して隔離入院させる。ウイルス検査で陰性が出れば退院することができるが、退院後は14日間の自宅隔離を求める。
 
中央感染症指揮センターはこのほか、この病院に対してスタッフの健康管理を強化するよう要請している。この病院で働くすべてのスタッフは、風邪に似た症状が出た場合、ウイルス検査を受けて出勤を控える。検査の結果が陰性であっても、症状が治まるまで出勤を控える。症状がなくなれば、マスク着用の上、出勤することができる。
 
29日に感染が確認されたもう1人は北部在住の60代女性。1月29日から2月21日にかけて友人らとツアーに参加し、ドバイ及びエジプトを訪れていた(このツアーには、この女性を除いて36人が参加)。2月20日、エジプトを訪れていた際にのどの痛みとせきの症状が出始め、帰国後の21日に医療機関を受診、26日になってせきがひどくなり、呼吸困難、胃腸の不調、嘔吐などの症状が出始めた。28日に再受診し、ウイルス検査を実施した結果、29日になって新型コロナウイルス感染が確認された。
 
さらに中央感染症指揮センターは3月1日、北部在住の70代女性が、台湾で40人目の感染者として確認されたことを明らかにした。この女性は大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客。「ダイヤモンド・プリンセス」は2月4日、日本の横浜港に帰港する予定だったが、検疫のために乗客の船内滞留を求めた。女性は15日に陽性となり(当時、呼吸器官の症状はなかった)、翌日、隔離入院した。2月25日に2回のウイルス検査でいずれも陰性となったことから、26日に日本から台湾へ戻った。帰国後は特別な措置によって入国検疫作業が行われ、救急車で医療機関に搬送され、隔離入院していた。その後、3回のウイルス検査を実施した結果、3月1日になって再び陽性反応が現れたため、40人目の感染者として認定した。
 

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