2024/04/28

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政治

台湾における新型コロナウイルス感染者、累計298人に

2020/03/30
中央感染症指揮センター(新型肺炎対策本部に相当。中国語の正式名称は中央流行疫情指揮中心)によると、29日までに台湾の新型コロナウイルス感染者は累計298人となった。写真は衛生福利部疾病管制署(CDC)の新型コロナウイルス特設サイトのスクリーンショット。29日の時点で累計感染者298人、死亡2人、完治して隔離解除した人が39人となっている。(衛生福利部疾病管制署サイトより)
中央感染症指揮センター(新型肺炎対策本部に相当。中国語の正式名称は中央流行疫情指揮中心)によると、29日までに台湾の新型コロナウイルス感染者は累計298人となった。新規感染者は27日に15人、28日に16人、29日に15人の増加となった。( )内は累計感染者の通し番号。
 
327日(金)
中央感染症指揮センターは27日、新たに15人の感染を確認したことを明らかにした。いずれも海外で感染したケース。内訳は10代から60代までの女性6人、男性9人。いずれも3月15日から25日にかけて入国し、3月8日から25日にかけて発症している。発症前の渡航先は米国(7人)、英国(6人)など。渡航の目的は仕事(8人)や留学(5人)となっている。
 
なお、このうちの一部は、3つのクラスターに分けることができる。(254)は2019年8月から米国留学しており、今年3月5日から19日まで、同じく米国で学ぶ友人(218)を訪ねている。(218)は3月17日に発症し、感染が確認されている。(254)は3月20日に発症し、3月24日に帰国。帰国時に空港で検体を採取し、27日になって感染が確認された。
 
また、今回感染が確認された(257)と(258)は、英国留学から帰国した台湾人留学生。英国では同じ大学、同じ学科で学んでいた。(257)は3月10日に発症。24日の帰国時、空港で検体を採取した。(258)は3月22日に帰国し、「居家検疫(=在宅検疫)」を行っていたが、3月23日に発症。衛生当局の手配で医療機関を受診して検体を採取したところ、27日になって(257)と同時に感染が確認された。
 
(264)と(267)は夫婦。3月8日から25日まで出張で英国を訪れ、3月20日と23日にそれぞれ発症。3月25日の帰国時に空港で検体を採取し、感染が確認された。
 
328日(土)
中央感染症指揮センターは28日、新たに16人の感染を確認した。うち2人は国内感染で、残る14人は海外で感染したケース。国内感染となったのは50代男性(268)と30代男性(269)で、いずれも海外渡航歴がない。
 
そのうち(268)は2月28日から3月18日にかけてせき、のどの痛み、頭痛、発熱などの症状があり、何度か医療機関を受診した。3月20日、発熱と肺炎のため入院。治療後に症状が改善したため3月23日に退院したが、帰宅後に再び発熱、呼吸困難、下痢などの症状が出たため、3月25日に再受診し、検体を採取。28日になって新型コロナウイルス感染が確認された。
 
(269)は筋肉痛、下痢、発熱などの症状が出たため、3月23日に診療所を、24日に病院を受診した。25日に検体を採取し、28日になって感染が確認された。
 
海外で感染した14人の内訳は10代から60代までの女性9人、男性5人。いずれも3月6日から26日にかけて入国し、3月1日から25日にかけて発症している。発症前の渡航先は北米(米国、カナダ)、欧州(英国、スペイン、スイス、チェコ、アイルランド)、オセアニア(オーストラリア)、アジア(フィリピン)となっている。渡航目的は留学と仕事が中心。
 
この14人のうち2人は、すでに公表されている英国留学、スペイン留学のクラスターと関係している。そのうち(272)は、すでに感染が確認されている(152)、(222)、(225)など5人と英国の同じ学校に留学していた。(272)は3月19日に発症し、3月25日の帰国時に空港で検体を採取。28日になって感染が確認された。この学校に在籍していた台湾人留学生の感染は累計6人となっている。
 
(276)は、すでに感染が確認されている(58)、(64)、(80)、(213)と同じスペインの大学の同じ学科に在籍していた。(276)は3月12日に帰国後、「居家検疫」を行っていたところ、18日になって発症。衛生当局の手配で医療機関を受診して検体を採取し、28日になって感染が確認された。この学校に在籍していた台湾人留学生の感染は累計5人となっている。
 
329日(日)
中央感染症指揮センターは29日、新たに15人の感染を発表した。うち14人は海外で感染し、1人は国内感染。海外で感染した14人の内訳は、10代から60代の男性9人、女性5人。いずれも3月14日から27日にかけて入国し、3月8日から25日にかけて発症している。発症前の渡航先は米国、英国、フランス、スペイン、ポルトガル、スイス、トルコ、モロッコ、チュニジア、フィリピン、インドネシア。渡航目的は旅行または仕事が中心となっている。
 
そのうち(284)は長くフィリピンで働いていた。3月20日の帰国時、28日に感染が発表された(277)と同じ便(エバー航空、BR-282)に同乗していた。帰国して「居家検疫」を行っていた26日に、身体の不調を訴え、衛生当局の手配により医療機関を受診。29日になって感染が確認された。
 
また、29日に発表された新規感染者は3つのクラスターに関連している。
 
そのうち(289)と(293)は夫婦。(293)は3月7日から16日までツアーに参加し、スペイン・ポルトガルを訪問していた。帰国後に「居家検疫」を実施していたが、3月22日と23日にそれぞれ発症。29日になって感染が確認された。現在は陰圧隔離病棟に入院している。(289)は海外渡航歴がなかったが、(293)と近距離で接触しており、且つ防護措置を講じていなかったことによる国内感染と見ることができる。
 
また、(288)は3月10日から22日にかけてツアーに参加し、モロッコを旅していた。このツアーの参加者の1人(250)の感染が3月26日に確認されている。(288)は3月23日に発熱、せきなどの症状が出て、衛生当局の手配で医療機関を受診し、検体を採取していた。
 
(290)と(291)も夫婦。3月10日から14日まで旅行でインドネシアを訪問。帰国後は自宅で健康管理を行っていたが、22日になって症状が出始め、26日、一緒に自家用車で医療機関を受診して検体を採取していた。
 
 

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