2024/05/01

Taiwan Today

政治

交通部、公共交通機関の利用にマスク着用を求める

2020/04/01
交通部(日本の国土交通省に類似)は新型コロナウイルス対策としてきょう(4月1日)から、公共交通機関の利用者にマスク着用を求めるほか、陸・海・空の交通の要所や台湾各地の郵便局で利用者の検温を実施する。写真手前左は交通部の林佳龍部長。3月31日、在来線の駅構内に設けられた検温エリアで検温を受ける様子を披露した。(中央社)
交通部(日本の国土交通省に類似)は新型コロナウイルス対策としてきょう(4月1日)から、公共交通機関の利用者にマスク着用を求める。台湾では明日(4月2日)から「児童節」と「清明節」を含む4連休がスタートする。「清明節」は墓参りを行う日とされ、公共交通機関を利用して移動する人が増えると予想される。新型コロナウイルスの封じ込めを目指す政府にとっては大きな正念場となる。このため交通部は、陸・海・空の交通の要所や台湾各地の郵便局で、4月1日より利用者の検温を実施する。額式検温で1回目に37.5度を記録した場合は、2回目の検温を行う。額式検温で2回目も37.5度であるか、耳式検温で38度である場合、公共交通機関や郵便局の利用を拒否する。詳細は以下の通り。
 
●台湾鉄道(在来線)
台湾192か所の有人駅で、利用者の検温を実施する。そのうち、利用者が比較的多い22駅にはサーモグラフィーを設置する。その他の駅では、スタッフが額式体温計で検温を実施する。体温が37.5度を超える場合は2度目の検温を実施。それでも37.5度に達する、あるいはこれを超える場合は鉄道を利用することが出来ない。
 
利用者が全体の1%に満たない47の無人簡易駅については現在、防疫スタッフを募集しているところで、4月10日から検温を実施する予定。同様に2度の額式検温で37.5度に達する場合は、鉄道を利用することができない。
 
また、鉄道利用者には一律、マスクの着用を求める。乗客の需要に対応するため、在来線の49の駅にあるコンビニ73軒とドラッグストア8軒で、4月1日から布マスクの販売を開始する。
 
なお、台湾鉄道では3月27日より、指定席車両での給水装置の供用を停止している。
 
●台湾高速鉄道
台湾高速鉄道でも4月1日より、全線12駅で乗客の検温を実施する。2回の額式検温で37.5度に達する旅客には、帰宅して休みを取るか、医療機関を受診するようアドバイスする。また、「伝染病防治法」の規定に基づき、その乗車を拒否することができる。
 
また、同時に乗客に対してマスクの持参と、乗車中のマスク着用を求める。駅構内に入るまでにマスクを準備する時間がなかった乗客のために、駅構内のコンビニでポリウレタン素材のマスクを販売する。乗客は必ず自身でマスクを購入し、それを着用しなければ乗車することが出来ない。
 
台湾高速鉄道では新型コロナウイルス対策として、各駅で2時間ごとに消毒を実施する。また、旅客の動線上(券売機、エレベータ入口そばなど)にセンサー式アルコール消毒ディスペンサーを設置する。同時に、駅構内の給水装置を封鎖し、発券カウンターに設置されたアクリル板の通声穴などに透明フィルムを貼る。飛沫感染を防ぐと同時に、乗客と駅員の健康を守るのが狙い。
 
台湾高速鉄道は4月7日より、「商務車廂(=ビジネス車両。日本のグリーン車に相当)」で提供する飲料とスナックを、個包装のスナックとペットボトル入り飲用水に変更する。同時にホットコーヒーや紅茶など、ホット飲料の提供を停止する。また、車両内での雑誌の提供も停止し、乗客がウイルスと接触する機会を極力減らす。「標準車廂(=普通車両)」でのワゴン販売についても、ホット飲料の販売を停止する。
 
●高速道路
台湾の高速道路にある全15か所のサービスエリアで、4月1日より検温を実施する。体温37.5度を記録した場合は、2回目の検温を実施する。額式検温で37.5度に達するか、あるいはこれを超える場合は、サービスエリアの利用を拒否する。
 
「居家検疫」や「居家隔離」の対象者が「防疫専用車両」で高速道路のサービスエリアを訪れる際は、売り場の利用を禁止する。また、トイレを利用する場合は、その旨を通知しなければならない。
 
●航空
各空港の保安検査場で4月1日より検温を実施する。2回の額式検温で体温が37.5度に達する旅客は、搭乗を拒否する。
 
●海運
現在は国内航路しか運航しておらず、2月27日より、すべての旅客について乗船前の検温を実施している。額式検温で37.5度、耳式検温で38度を基準としており、2回の検温でいずれもこの基準に達している、あるいは超えている場合は乗船を拒否している。
 
●郵便局
郵政事業を展開する中華郵政公司によると、台湾にある1298か所の郵便局で4月2日より、職員による検温を開始する。額式検温で37.5度、耳式検温で38度を超えると再検温し、それでもこの基準に達している、あるいは超えている場合は進入を拒否する。
 
 

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