2024/05/02

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台北映画祭が6/25-7/11開催、コロナ影響受けず予定どおり

2020/05/26
台北電影節(=台北映画祭)が予定どおり6月25日に開催されることが決まった。オープニング作品には柯貞年監督の『無声』が、クロージング作品には蔡明亮監督の『日子』が選ばれた。写真は映画『無声』のワンシーン。(台北電影節提供、中央社)
台北電影節(=台北映画祭、あるいは台北フィルムフェスティバル)が予定どおり6月25日に開催されることが決まった。但し、開催2週間前から開催期間中までに台湾で新型コロナウイルスの大規模な感染が発生した場合、すべての活動を取り消す。
 
今年は新型コロナウイルスの影響を受け、当初予定していた海外の映画人や審査員の来訪がすべてキャンセルになった。「国際新人監督コンペティション(International New Talent Competition)」も海外ゲストの来訪が不可能なため、今年は授賞式典を行わず、オンラインで受賞者リストを公開することが決まった。
 
そのほか、映画の上映、関連イベント、「台北電影奨(=台北映画賞)」の授賞式典などは、中央感染症指揮センター(新型肺炎対策本部に相当)のアドバイス及び規定に従って実施する。
 
また、台北映画祭の主催機関は25日、オープニングとクロージング作品を発表した。
 
■オープニング
無声(The Silent Forest』(世界初公開)
柯貞年監督
 
柯貞年監督が撮影準備に2年の歳月をかけた長編デビュー作品。柯貞年監督はかつてテレビドラマ『天黒請閉眼』でその頭角を現した。
 
聴覚障害を持つ少年は、スクールバスの最後部座席で行われている「ゲーム」を目の当たりにし、新生活に対して抱いていた喜びが一瞬にして恐怖に変わる。「ゲーム」で傷だらけになる少女の姿を見て、少年はこの「ゲーム」の残忍さを明かすべきかどうか迷う。
 
柯貞年監督は「今年、このような特別な時期に、自分の長編デビュー作品が台北映画祭のオープニング作品に選ばれたことは大変光栄であり、また幻想のような感じを抱いている」、「これは聴覚障害者の物語であり、どんなに残酷なことに直面しても努力して生きようとする人たちを描いたものだ」と説明している。
 
■クロージング
日子(Days』(アジア初公開)
蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)監督
 
蔡明亮監督の長編第11作目。この作品は今年2月末、2005年の『天辺一朵雲(邦題:西瓜)』以来、15年ぶりにベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品し、同映画祭の独立賞の1つで、LGBTやクィアをテーマにした作品に贈られるテディ賞(Teddy Award)を受賞した。今年の「台北電影奨」では最佳劇情長片(=最優秀長編作品賞)、最佳導演奨(=最優秀監督賞)、最佳男主角奨(=最優秀男優賞)の3部門にノミネートされている。
 
『日子』は蔡明亮監督の一貫したテーマと美学を表現した作品で、全編にわたってセリフが全く出てこない。長回しのシーンを46カット使った「映像言語」で、蔡明亮監督の作品には定番の俳優の李康生(リー・カンション)さんと、新たなパートナー俳優であるAnong Houngheuangsyさんにカメラを向け続けた。見ず知らずの二人の偶然の出会いと、日常生活における平淡で、繰り返される日々を描いた。
 
台北映画祭は6月25日から7月11日まで。今年の映画祭の上映作品選出に関するトークショー「選片指南(Programme Guide)」は6月13日午後1時30分から三創生活園区で開催される。上映映画の前売券は6月14日午後1時から台湾各地のセブンイレブンに設置されたマルチメディア情報端末「ibon」で発売する。
 

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