2024/05/06

Taiwan Today

政治

6/7から感染対策の規制緩和へ、国内感染56日連続ゼロなら

2020/05/28
行政院(=内閣)は26日、国内感染ゼロが続いた場合、感染対策として実施しているさまざまな規制について、6月7日をもって大幅に緩和することを決めた。6月7日以降、コンサート会場、映画館、野球場などで「梅花座」を採用しない。「梅花座」とは前後左右を空けてスペースを確保する座り方。写真は今月24日夜、国家音楽庁(ナショナルコンサートホール)で開催された国家交響楽団(SNO)のコンサートの様子。「梅花座」でスペースを確保した上、すべての過程においてマスク着用が求められた。(中央社)
台湾では27日まで、海外からの帰国者を除くと45日連続で新型コロナウイルスの新規感染者が出ていない。台湾で確認された感染者は累計441人で、うち死亡者7人となっている。こうした状況を受けて行政院(=内閣)は26日、今後の新型コロナウイルス対策の見直しについて話し合い、「水際対策は厳格管理、台湾内部は規制緩和」の原則を決めた。国内感染ゼロが続いた場合、6月7日に感染対策として実施していた規制を大幅に緩和する。新型コロナウイルスの潜伏期間を2週間と設定した場合、6月7日まで国内感染が出なければ、潜伏期間4回分(56日間)が経過したことになる。
 
中央感染症指揮センター(新型肺炎対策本部に相当)の陳時中指揮官は27日午前にメディアの取材を受け、「一般的に連続28日間(潜伏期間2回分)国内感染が出なければ、市中は安全だと言うことができる。しかし、新型コロナウイルスはこれまでの感染症とは違うと指摘する声も多く、無症状の感染者、あまり症状がでない感染者も多く、抗体検査で陰性とされながらも再び陽性に転じる可能性もある。漏れが生じないように、こうしたケースを市中で『少し泳がせる』ことにした」と述べた。
 
陳時中指揮官によると、中央感染症指揮センターは4月30日の段階で最終目標を打ち立てており、まずは「防疫新生活運動(=感染対策のための新しい生活様式)」の開始を宣言し、規制緩和前の試金石にすることにした。これは、国民が少しずつ個人防護やマスク着用等の習慣をつけると同時に、ソーシャル・ディスタンスなどに社会全体で取り組んでいくというもの。その後も国内の新規感染が依然出なければ、6月7日から規制を大幅緩和するとしていた。
 
陳時中指揮官によると、6月7日以降、文化・芸能、飲食、レジャー活動などを行う施設では、入場者数に制限を設けない。飲食店は、テーブル間の距離を十分に設けていれば、パーテーションを設置しなくても良い。しかし、距離が近く、不特定多数が利用する場合はパーテーションを設置しなければならない。パーテーションは少なくとも新型コロナウイルスのワクチンあるいは治療薬が開発されるまで使用しなければならない。
 
台湾高速鉄道と在来線の台湾鉄道については、6月7日以降、自由席の乗車券販売を再開し、「梅花座(前後左右を空席にして距離を保つ)」を求めない。車内での飲食について陳時中指揮官は「反対はしない」としている。また、台湾鉄道では指定席と自由席のほか、これらが満席のときに販売する「站票」と呼ばれる自願無座(立ち席乗車)の乗車券もあるが、自由席が満席ということは「站票」の空間が狭いことを意味していることから、陳時中指揮官は「站票」の販売には反対だとの見方を示している。
 
また、6月7日以降、コンサート会場、映画館、野球場などでは「梅花座」を採用しない。もし、人と人との距離が近い場合はマスクを着用しなければならないが、陳時中指揮官は「ちょっとしたものを食べる」という行為については問題ないとの見方を示している。
 

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