2024/05/18

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「最も美しい駅」、台鉄の多良駅が2022年3月以降に無人駅として復活か

2020/06/18
台湾鉄道・多良駅は2006年に廃止されたが、「台湾で最も美しい駅」と呼ばれている。台湾鉄道では無人駅としての復活を目指しており、2022年3月以降の復活に期待が集まっている。写真は旧駅舎の屋上を改造した展望台からの眺め。(中央社)
在来線・台湾鉄道(台鉄)で台湾南部の屏東県と同南東部の台東県を結ぶ南廻線にはかつて多良駅があった。1992年10月に供用が始まったが地元住民たちの利用率が低かったため台湾鉄道は運営コストを考慮、設置から15年も経たない2006年1月1日に同駅を廃止し、列車が停まることはなくなった。
 
しかし、旧多良駅は太平洋に面していて空と海が一体となった美しい景色が見渡せることから、廃止後も鉄道ファンたちにとっての穴場的な観光スポットとして「最も美しい駅」と称されるようになった。そしてここ数年はさらにその人気が爆発し、南廻線区間で最も魅力的な景勝地になっている。
 
同区間の電化に伴い、旧多良駅の南側は新たなルートで線路が敷設され、山側には最近電柱が設置された。しかしそれでもここを訪れる観光客は減らず、今では駅の復活を望む声も高まっている。
 
台東県の交通及び観光発展処によると、台湾鉄道は多良駅を無人駅として復活させ、条件付きで維持管理と再利用の商業誘致を行いたいと考えており、これについては地元の台東県太麻里が前向きで県としても全面的に協力していく方針だという。現段階では台湾鉄道の実地調査と会議の記録、ならびに計画書を台東県から太麻里公所(役場)に転送し、県が同公所の意向書を台湾鉄道に提出する運びになっている。
 
同発展処では多良駅復活の可能性は非常に大きいが、全ての列車が停車できるようになるわけではないと指摘。無人駅では、主に停車するのは「区間車」(日本の普通列車に相当)や観光列車に限られるもよう。また、復活する場合でも南廻線の電化工事が全て完了してからになるため、多良駅の復活は最速でも2022年3月以降になるということ。
 
 

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