内政部(日本の省レベル)が5日に公表した「2019年簡易生命表」によると、2019年における台湾の人たちの平均寿命は80.9歳だった。男性は77.7歳、女性は84.2歳でいずれも過去最高を更新。県・市別では台北市(台湾北部)の83.9歳が最高、台東県(同南東部)の76.3歳が最低だった。
内政部は、医療水準の向上や食品面での安全性重視、生活クオリティの改善、スポーツブームの高まりなどに伴い、平均寿命は近年長期的な上昇トレンドにあると指摘。平均寿命が2009年の79.0歳から昨年の80.9歳へと延びるなど、台湾の人々はますます長寿になっている。
昨年の平均寿命を行政院(内閣)直轄6都市別に見てみると、台北市が83.9歳で最高で、それに新北市、桃園市(いずれも台湾北部)、台中市(同中部)、台南市と高雄市(同南部)の順で続く。台北市は男女とも最高で、北部から南部に移るにつれて平均寿命は低下している。
直轄6都市以外の県・市での平均寿命を見た場合、新竹市(台湾北部)が81.4歳で最高。台東県の76.3歳が最低。東部の県・市の平均寿命はいずれも西部の各県・市より低い。特に台東県と全国の平均寿命には常に約5歳の開きがある。西部は東部に比べて交通面で便利なことが医療資源の充実につながっているほか、生活習慣の違いも平均寿命に差が現れるのに関係しているという。
内政部ではしかし、東部の県・市と西部の県・市の平均寿命の差は10年前から0.75歳縮まっているほか、昨年の平均寿命の延び幅では台東県の0.53歳が各県・市のうち最大だったと指摘、台東県と他の県・市との格差は徐々に縮小しつつあると説明した。