2024/05/05

Taiwan Today

政治

9/21は国家防災日、蔡総統が大規模防災訓練に出席

2020/09/22
「国家防災日」の21日、蔡英文総統が大規模な防災訓練を視察。「『ベスト』の防災活動など無く、『より優れた』防災活動しかない」として、警戒を保ち絶えず精進するよう求めた。写真は台南市消防局特殊捜救隊の災害救助犬を労う蔡総統(前列右)。(総統府サイトより)
蔡英文総統は21日午前、台湾南部・台南市で行われた「大規模震災消防救災動員演練」に出席した。訓練を視察した蔡総統は、「『ベスト』の防災活動など無く、『より優れた』防災活動しかない」と強調、警戒を保ち絶えず精進してこそ災害への対応能力を高められ、台湾がより強靭になり、様々な難関を乗り越えられるのだと激励した。
 
9月21日は中華民国(台湾)の「国家防災日」。蔡総統は、この日は21年前に起きた921大地震の犠牲者を追悼するほか、重大災害への備えを確実に整えるよう自らを戒めることがより重要だと語った。
 
921大地震は1999年9月21日に台湾中部の南投県集集鎮付近を震源として起きたマグニチュード7.3の大地震。2,500人近くが犠牲となった。
 
蔡総統は、全世界が極端気象及び新型コロナウイルスの脅威にさらされる中、複合災害はますます増えていると指摘、こうした環境下でいかに準備し、強靭性を高めていくかは国家と社会が共に向き合うべき課題だと述べて、「国家防災日」に官民が協力して大規模な防災訓練を行う理由を説明した。
 
訓練状況について蔡総統は、分業体制で専門性と十分な救援能力を示したと評価、例として第一線での中華民国軍の兵士たち、内政部(日本の省レベル)空中勤務総隊(救難救助、観測などを行うヘリコプター隊)、内政部消防署、各地方自治体の特殊捜救隊(レスキュー隊)、そして民間の防災団体が周到緻密な指揮と調整を通して迅速な救助の実力を見せたことを挙げた。
 
一方で蔡総統は後方支援の必要性も強調、衛生福利部(日本の厚労省に類似)の医療救護隊や行政院環境保護署(日本の環境省に相当)の専門技術チーム、石油大手の台湾中油股份有限公司や水道会社の台湾自来水股份有限公司などが共同で訓練に参加したことは、災害時の後方支援のやりくりとライフラインの重要性を際立たせたと述べた。
 
この日は電信ネットワークの緊急統合もテストが実施された。蔡総統は、災害対応の特に重要な部分だとして、民間の電信会社と関係省庁が協力してデータの送信をテストしたことを評価した。
 
蔡総統はそして、この日の訓練は災害時における中央政府と地方自治体、政府と民間の協力体制を検証すると共に各部門・団体が互いを知る場にもなったと指摘、互いを知ることで災害時の協力や支援がしっかり行え、人命救助の「黄金時間」(72時間とされる)を生かせるようになると強調した。
 
 

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