米国の雑誌『TIME』が毎年発表する「世界で最も影響力のある100人（100 most influential people 2020）」に蔡英文総統が選ばれた。蔡総統は23日、自身のフェイスブックに「世界で最も影響力のある100人に選ばれ、その推薦文をアメリカのテッド・クルーズ上院議員が寄せてくれたことを大変光栄に思う。これは個人にとって栄誉なことであるばかりか、国家にとっても栄誉なことだ。なぜなら国民の一致団結した努力によって新型コロナウイルスを封じ込め、国際社会に対して『Taiwan Can Help（台湾がお手伝できます）』のスローガンが現実であることを証明し、世界に台湾の存在感を見せることが出来たからだ。これはすべての台湾人が共有する成果だ」と書き込んだ。
テッド・クルーズ上院議員は『TIME』誌に寄せた推薦文で、「蔡英文総統がリーダーシップをとる台湾は人口2,300万人を抱え、新型コロナウイルスの発生源である中国からわずか100マイルしか離れていないにも関わらず、新型コロナウイルスの荒波に巻き込まれ、漂流することがなかった。新型コロナウイルスによる死者数はわずか１ケタ台だ」、「自由は台湾にとっての北極星であり、それは新型コロナウイルスのパンデミックの中でさらに輝きを増した」、「（台湾の成功は）ウイルスは制御でき、中国の極端な政策を真似る必要がないことを証明した」などと書き、台湾の新型コロナウイルス対策の成功を称賛している。
テッド・クルーズ上院議員はまた、「蔡英文総統は、迫り来る中国の暗黒に光を与える信号灯であり、台湾が決して中国共産党に帰順しないことを全世界に伝えている」、「中国が台湾の同盟国に対し、台湾との関係を断つよう誘惑しても、蔡総統は不屈不撓(ふくつふとう)の精神を見せている」とも書き、蔡総統の強さを称えている。
なお、今年の「世界で最も影響力のある100人」には台湾から蔡英文総統のほか、同性愛者解放運動の先駆者・祁家威さんが選ばれた。香港からは民主化運動の指導者の一人、羅冠聡（ネイサン・ロー）さんが選ばれた。