2024/04/29

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政治

「台湾イノテックエキスポ2020」が開幕、高度なデジタル化時代の到来うたう

2020/09/24
10の政府省庁と40を超える国際組織ならびに企業が参加する「台湾イノテックエキスポ」が24日、台北世界貿易センターで開幕。高度なデジタル化時代の到来がうたわれている。写真は昨年のもの。(台湾イノテックエキスポのサイトより)
経済部(日本の経産省に相当)、科技部(日本の省レベル)、国防部(日本の防衛省に相当)など10の政府省庁と40を超える国際組織ならびに企業が参加する「台湾創新技術博覧会」(以下、「台湾イノテックエキスポ」)が24日、台湾北部・台北市の台北世界貿易センター展示ホール1で開幕した。
 
注目されるのは経済部の技術処、工業局、中小企業処、さらに国防部と国家発展委員会(日本の省レベル)が合同で設置した「創新領航館」。ここでは「5G(第五世代移動通信システム)元年」の到来を受け、「ハイパー・デジタイゼーション」(高度なデジタル化)をテーマとしている。展示されているのは高度なオートメーションや全面的なIoT(モノのインターネット)、ヴァーチャルとリアルの融合、新たなヘルスケアなど様々な応用分野におけるAI(人工知能)、5Gの高速通信、IoT、AR/VRに関する100件以上の技術的成果。デジタル技術が人々の生活空間に全面的に進出し、台湾が正式に「ハイパー・デジタイゼーション」の時代に突入したことを示すという。
 
経済部技術処は「創新領航館」で最も多い35件の新たな技術開発成果を展示。台湾では今年はじめに5Gの営業許可を各電信会社に与えられ、業者がインフラ整備を急いでおり、5GNR(5Gネットワークにおける無線接続技術)のスモールセルやコアネットワーク技術、及び正確な測位技術などが注目されている。
 
また、財団法人工業技術研究院(ITRI)と財団法人資訊工業策進会(III、トリプルアイ)は共同で「5GNRスモールセルとコアネットワーク技術」を展示。国際的な標準化プログラムの3GPPによる5Gのリリース15標準化技術に対応しているほか、オープンな無線アクセスネットワークのO-RANを採用。規格に合った設備を購入したならばクラウドの仮想化やソフトウエア、サーバー、記録設備、イーサネットスイッチを通じて仮想化基地局を設置できる。すでに台湾のサーバー並びにネットワーク会社と協力してネットワークの仮想化技術を自主開発し、海外依存度を引き下げることに成功している。これにより台湾の企業がO-RANの商機をつかめるようにするという。
 
台湾イノテックエキスポは24日から26日まで。国内外のイノベイティブな技術が1,000件以上展示されている。また、開催期間中には様々な技術フォーラム、ビジネスマッチング商談会、シンポジウムなども行われている。
 
 

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