2024/05/02

Taiwan Today

政治

欧州議会が台湾情勢への関心示す2つの決議採択、外交部が謝意

2021/01/22
欧州議会は現地時間20日夜、台湾情勢への関心を示す2つの決議を賛成多数で採択した。欧州議会は2020年の1年間で、台湾に友好的な決議を6つ採択している。さらに2つの決議が採択されたことは、具体的行動によって台湾支持を示すEUの立場を明るみにするもの。(外交部フェイスブックより)
欧州議会は現地時間20日夜、欧州連合(EU)の「共通外交・安全保障政策(Common Foreign and Security Policy、略称CFSP)」及び「共通安全保障・防衛政策(Common Security and Defence Policy、略称CSDP)」の履行に関する年度報告決議を賛成多数で採択した。台湾情勢への関心を継続し、政治・経済分野で対台湾関係を格上げするEUの立場を示すと同時に、緊張が高まりつつある台湾海峡情勢と中国の台湾に対する軍事的挑発に強い関心を寄せていることが強調される内容となっている。さらに今回は初めて、EU及びその会員国に対して台湾との公的接触規制の見直しを呼び掛け、海外諸国との協力によって台湾の民主主義をより強固なものにする動きは外来の脅威を受けないなど、台湾支持を示す文言が盛り込まれた。
 
欧州議会は2020年の1年間で、台湾に友好的な決議を6つ採択した。これに続いて今回2つの決議が採択されたことで、具体的行動によって台湾へのゆるぎない支持を示すEUの立場が明らかにされた。中華民国(台湾)外交部(=日本の外務省に相当)はこれに対し、「心から歓迎し、感謝する」としている。
 
今回採択された2つの決議はいずれも、台湾がオブザーバーの身分で世界保健機関(WHO)やその最高意思決定機関であるWHA(=いわゆるWHO総会のこと)、及びその他の国際組織の枠組みや活動に参加出来るよう、EU及びその会員国に支持を求める文言が盛り込まれているほか、台湾の新型コロナウイルス封じ込めの成果を評価し、EUの感染症対策への協力に感謝する内容となっている。さらには、台湾を含むインド太平洋諸国に対する第三国の悪意ある行為、つまり感染症対策の失敗を狙う行為やフェイクニュースの拡散といったことへのEUの高い関心も示している。
 
この2つの決議はいずれも、EUから提出されたCFSPとCSDPの履行に関する年度報告に基づき、欧州議会が政策全体に対する提言などを行ったもの。党派を超え、幅広い議員から支持を得て賛成多数で採択された。台湾情勢に言及する条文・内容が大幅に増えており、世界の地政学における台湾の影響力がより重視されるようになっていることが分かる。
 

ランキング

新着