2024/05/02

Taiwan Today

政治

新型コロナ統計で台湾を「Taiwan,China」と表記、外交部が強く抗議

2021/01/28
WHO西太平洋地域事務局(WPRO)がフェイスブックで公開している西太平洋諸国の新型コロナウイルス感染状況の図表の一部。台湾が中国の項目の一つとして扱われ、「Taiwan,China」の欄にその新規感染者、累計感染者、死者数が表示されている。(WPROフェイスブックより)
世界保健機関(WHO)及びWHO西太平洋地域事務局(WPRO)は依然、新型コロナウイルスの感染状況に関するレポートで、台湾を「Taiwan,China」と表記してその感染者数・死者数を報告している。これについて中華民国(台湾)外交部の欧江安報道官は「改めて抗議し、強い不満を表明する」と述べた。外交部はすでに、台北駐スイス文化経済代表団ジュネーブ弁事処や台北駐フィリピン経済文化弁事処など在外公館に相当する組織に指示し、WHO及びWPROに厳重に抗議し、且つ修正を求めるよう指示している。
 
外交部は、「WHOは公衆衛生や感染症対策における国家間協力を促進する組織として、その専門的立場に基づいて不当な政治的圧力を拒絶すべきであり、中国当局が訴える『一つの中国』という虚構の原則にこれ以上迎合すべきではない。台湾の新型コロナウイルス関連の統計を『中国』の表記の下に加えることは、台湾と中国が互いに隷属しないという事実に相反するだけでなく、感染症拡大の状況に対する各国の判断をミスリードすることになりかねない」としている。
 
欧江安報道官は、「台湾は厳重に抗議する。台湾は中華人民共和国の一部ではない。民主的な選挙で選ばれた台湾の政府こそが、国際社会において台湾の住民を代表することができる。政治的配慮が専門的立場に優先するWHOのやり方は、台湾に住む2350万の人々の『健康に生きる権利(right to health)』を傷つけるだけではなく、グローバルな協力によって新型コロナウイルスのまん延を食い止めようとする取り組みにとって何の助けにもならない。WHOが台湾を中国と表記することは深刻なミスであり、即刻修正するよう求める」と述べた。
 
欧江安報道官はまた、「外交部はこれからもWHO及びWPROに対し、台湾に関する不当な表記を訂正するよう求めていく。また、WHOが再び専門的立場に立ち戻り、台湾の専門家を新型コロナウイルスに関するあらゆる会議やイベントに招待するよう求める」と述べている。
 
この問題に関しては、基隆市(台湾北部)の林右昌市長や野党・時代力量の劉仕傑国際部主任らがWPROのフェイスブックに「台湾は中国の一部ではない」とのコメントを残し、抗議している。
 

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