2024/05/05

Taiwan Today

政治

ムーディーズの信用格付け見通し、台湾が初めて「ポジティブ」に

2021/02/25
米格付け大手のムーディーズ・インベスターズ・サービスが台湾の信用格付けをAa3に保つと共に、格付け見通しを初めて「ポジティブ」に引き上げた。写真は台北市。(外交部より)
米国の大手格付け会社、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが24日、台湾の信用格付け(国別信用格付け)をAa3に保つと共に、格付け見通しを「安定的」から「ポジティブ」に引き上げると発表した。同社が1994年に台湾を対象とした信用格付けを発表し始めて以来、見通しを引き上げるのは初めて。信用格付け見通しが「ポジティブ」とされたことは、向こう1年内に台湾の格付け自体が引き上げられる可能性を示している。
 
ムーディーズ・インベスターズ・サービスは今回、コロナ禍にあって経済を速やかに正常な軌道に戻した台湾の対応を評価、台湾では財政赤字がGDPに占める割合が2020年の2.1%から今年は1%に下がると見られ、これは信用格付けが台湾と同じAaクラスの国々の3%から5%と比べて明らかに低いと強調した。また、政府が公共債務法の起債上限に関する規定を厳守していることで、台湾は突発的な危機に対応するための財政的な力を他国と比べて多く持っていることになると説明した。
 
ムーディーズ・インベスターズ・サービスは台湾について、世界的に力強い半導体需要やハイテク製品の輸出が経済成長のエネルギーを支えているのに加えて、新型コロナウイルスの封じ込めに成功し、米中貿易摩擦による影響にも上手に対応していると評価、これらは政府のガバナンスが予想より優れていたことを示すと総括した。また、台湾の柔軟な為替相場政策と豊かな外貨準備も、通貨政策と総合的経済政策の有効性を高めるのに寄与していると指摘した。
 
財政部(日本の財務省に相当)によれば、世界の政治経済動向及び新型コロナウイルスの感染状況に対応し、同部では感染予防物資、資金供給及び税務面での支援、投資や融資プランの提供などの措置を積極的かつ柔軟に調節することで、国民が難局を乗り越えられ、国内経済が安定するようサポートしている。同部はまた、財政面での健全性と粘り強さを維持するため、引き続き国家財政を慎重に管理し、同時に税制改革も段階的に推進して国の発展に向けた力を育てていくとしている。
 
 

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