2024/04/29

Taiwan Today

政治

蔡総統が呼び掛け、「国産パイナップル購入して生産者を支えよう」

2021/03/02
蔡英文総統(前列中央)は2月28日午後、パイナップルの産地である台湾南部・高雄市大樹区を訪れ、国産パイナップルを購入して生産者を応援しようと呼びかける記者会見を開いた。前列右から3人目は農業委員会の陳吉仲主任委員。前列左から3人目は高雄市の陳其邁市長。(総統府サイトより)

中国政府が3月1日をもって台湾産パイナップルの輸入を停止すると発表した。これを受けて蔡英文総統は2月28日午後、パイナップルの産地である台湾南部・高雄市大樹区を訪れ、国産パイナップルを購入して生産者を応援しようと呼びかける記者会見を開いた。

 

「政府相挺 農友放心(=政府が応援、生産者は安心)」と題するこの記者会見で蔡総統は、「政府は必ず生産者を守る。パイナップルの生産者が(中国による輸入停止によって)影響や損失を受けないようにしたい」と述べた。また、危機を転機にかえ、これを機に台湾産パイナップルの輸出先を増やし、台湾産パイナップルをより多くの国々に輸出することを約束した。さらに、「台湾の人々が団結すれば、どんな困難も解決できる。一緒になって頑張ろう」と呼びかけた。

 

蔡総統は記者会見で、「数日前、行政院農業委員会(=日本の農林水産省に相当)の陳吉仲主任委員(=大臣)から中国政府が台湾産パイナップルの輸入停止を決めたとの報告を受けた。この決定は貿易のルールに反するだけでなく、不合理な措置でもある。輸出先が決めた不合理な措置に対して、政府がまずしなければならないことは生産者を守ることだ。生産者が影響や損失を被らないようにすることが、政府にとって最も重要なことだ」と述べた。

 

蔡総統はまた、「今後の台湾産パイナップルの輸出・販売計画については、陳吉仲主任委員から説明があったように、すべてがすでに進行中だ。これからも多くのパイナップルが市場に出回ることになる。生産者の皆さんは受注どおりに出荷して欲しい。あとは農業委員会が調整を行い、どの場所、どのタイミングで生産されたパイナップルも、最も良い価格で国内の消費者、加工業者、海外の顧客の手に届くようにする」と約束した。

 

蔡総統はさらに、「この機会に台湾の人々が団結の姿勢を示せば、海外の人々もきっと台湾を応援してくれるだろう。台湾産パイナップルはもともと有名だったが、今回の件によってさらに知られるようになった。この機会にもっと輸出に力を入れ、ジューシーで美味しい台湾産パイナップルを全世界に売り込もう」と呼びかけた。

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