2024/05/03

Taiwan Today

政治

台湾の3つのサイエンスパーク、2020年は営業額3兆元突破

2021/03/04
科技部(=日本の文部科学省に類似)が管轄する新竹科学園区、中部科学園区、南部科学園区の3つの科学園区(サイエンスパーク)は2020年の営業額、輸出額、雇用者数のいずれも過去最高を更新した。写真は科技部が3日に開いた記者会見の様子。中央は科技部の呉政忠部長(=大臣)。(科技部サイトより)
科技部(=日本の文部科学省に類似)が管轄する新竹科学園区、中部科学園区、南部科学園区の3つの科学園区(サイエンスパーク)の2020年の営業額が合計3兆276.25億台湾元(約11.6兆日本円)に達したことが明らかになった。2019年と比べると15.03%の増加となる。輸出額は合計2兆4,016.06億元(約9.2兆日本円)と、2019年より16.19%増えた。雇用者数も28万8,237人と、2019年より3%の増加となった。営業額、輸出額、雇用者数のいずれも過去最高を更新した。
 
営業額の内訳は、新竹科学園区が1兆2,439.15億元(対前年比13.95%増加)、中部科学園区が9,359.79億元(同17.40%増加)、南部科学園区が8,477.31億元(同14.06%増加)となっている。新竹科学園区はIC設計及びウエハ製造の伸びが営業額を押し上げた。これに加えてコンピュータ及びコンピュータネットワーク分野の営業額が過去最高となった。中部科学園区はリモートワーク(遠隔勤務)関連の商機、5G(第5世代移動通信システム)や高性能計算のためのチップ需要の増加、7ナノメートルプロセスのウエハ出荷が好調だったことなどの恩恵を受けた。南部科学園区は世界的な半導体不足と、世界最先端の5ナノメートルプロセスのウエハ生産量が増えたことが営業額の成長につながった。
 
3つの科学園区の輸出額は合計2兆4,016.06億元で、対前年比16.19%の増加となった。5G、AIoT(人工知能AIとモノのインターネットIoTを組み合わせた造語)、それに新興技術を応用した製品が続々と登場し、集積回路産業関連の需要を押し上げ、半導体市場が急速に成長したことが大きな要因となった。そのうち新竹科学園区の輸出額は1兆3,549億台湾元(対前年比13.40%増加)、中部科学園区の輸出額は5,375.26億元(同20.25%増加)、南部科学園区の輸出額は5,091.80億元(同19.79%増加)となった。
 
なお、これらの科学園区では輸入額も前年より増加した。これは園内に入居する半導体業者が最先端プロセスを導入するため、関連の工作機械や設備の輸入を増やしたことによる。3つの科学園区の輸入額は合計8,916.39億台湾元(約3.4兆日本円)で、対前年比20.11%の増加となった。
 

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