2024/05/08

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台湾の作家・李琴峰さんが文部科学大臣新人賞

2021/03/04
台湾出身の小説家、李琴峰さんは3日、日本の文化庁が優れた芸術家を顕彰する芸術選奨、文部科学大臣新人賞を受賞した。(聯合文学提供、中央社)

台湾出身の小説家、李琴峰(り・ことみ)さんは3日、日本の文化庁が優れた芸術家を顕彰する芸術選奨「文部科学大臣新人賞(文学部門)」に選ばれた。李琴峰さんにとって自身の受賞記録を更新しただけでなく、台湾出身で初めて同賞が贈られるという快挙を成し遂げた。

 

文化庁による芸術選奨は、優れた業績をあげた芸術家やクリエイターを表彰するもの。過去の文部科学大臣新人賞受賞者には、吉本ばななさん、平野啓一郎さんら台湾でもよく知られている日本の小説家が名を連ね、同賞が日本の文学業界で大きな指標の一つとなっていることがうかがえる。

 

2013年に来日した李琴峰さんは、2019年に「五つ数えれば三日月が」で第161回芥川賞、純文学の新人小説家に与えられる野間文芸新人賞の候補となった。受賞には至らなかったものの、同賞で初めて日本語を母国語としない台湾出身の小説家のノミネートとなった。

 

李琴峰さんの文部科学大臣新人賞は、日本で昨年刊行された「ポラリスが降り注ぐ夜」の成果が認められたもの。審査員からは、「台湾出身の作者は、その旺盛な筆力で現代の日本小説に新しい風を吹き込んだ。『ポラリスが降り注ぐ夜』は珠玉の作品、賞に値するものだ」と称賛され、日本文壇史を彩る新星として期待される。

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