2024/04/30

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故宮南院の「移動博物館」が独ifデザイン賞受賞

2021/04/16
故宮南院が開発した「マーケットツアー」教材ボックス。持ち運んだ箱を開けば、新たな文化・芸術に触れることができるように設計されている。(国立故宮博物院提供、聯合報)

国立故宮博物院の「移動博物館(Mobile Museum)」はこのほど、世界的に権威のある独デザインアワード「ifデザインアワード」を受賞した。移動博物館は、国立故宮博物院南部院区(故宮南院)と台湾のマルチメディアデザインを手掛ける企業、頑石生活との提携で、身近に博物館を訪れる環境にない子供たちにも文化・芸術の視野を広げ、啓発活動を行うために生まれた。「逛市集(マーケットツアー)」、「玩奇珍(アニマルアート)」、「穿時尚(アジアのファッション)」、「品茶趣(茶文化)」、「收好物(博物館のコレクション)」の5項目があり、それぞれのボックスを製作、中には関連する展示物が収納されている。移動博物館が受賞したのは、サービスデザイン部門の教育ツール項目で、52か国・地域から出品された1万件近くの作品から選ばれた。

iFデザインアワードはデザイン界のオスカー賞とも称され、米IDEA賞、独レッドドット・デザイン賞と並び「世界3大デザイン賞」と呼ばれている。ifデザインアワードは今年、9部門が設置された。故宮南院は、「故宮移動博物館(Mobile Museum of National Palace Museum)」の年齢別に展開した教育デジタルコンテンツをifデザインアワードのサービスデザイン部門の教育ツール項目に出品、受賞した7点のうち唯一、博物館が手掛けた作品となった。

国立故宮博物院は、「文化交流を通じて理解や許容を促し、芸術と美学教育を促進することは博物館における重要な使命だ。移動博物館の教材ボックスが、遠隔地の学校へ赴くようになり、故宮博物院における教育は、新たな旅立ちを迎えた。南院は2019年から、児童が容易に文化遺産を学べるよう教材ボックスの開発を始めた。2020年には台湾の遠隔地15校を巡回し、21回の教育振興イベントを開催、大きな反響を呼んだ」と説明した

故宮移動博物館はiFデザインアワードの受賞作品ページ(https://reurl.cc/OXogk7)で紹介されている。

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