2024/04/29

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「疫学調査補助プラットフォーム」が運用開始、ITの応用で疫学調査を迅速に

2021/07/26
中央感染症指揮センターが新型コロナ警戒レベル引き下げに対応し、精密な疫学調査を助けるため「疫学調査補助プラットフォーム」を新たに設置、26日に運用が始まった。写真は感染が確認された人の移動経路を示すマップ。(衛生福利部疾病管制署のフェイスブックより)
中央感染症指揮センター(新型コロナウイルス対策本部)が24日、新型コロナ警戒レベル引き下げに対応し、精密な疫学調査を補助するため、「疫調輔助平台」(疫学調査補助プラットフォーム)を設置したことを明らかにした。感染ホットスポットのマップ、感染者の移動経路、「実聯制疫調査詢」(市民が施設や店舗を訪れた際に携帯電話のショートメッセージなどで残す訪問記録の検索。ある店舗や施設をいつ誰が訪れたかがわかる)の機能を統合したプラットフォームであり、アクセスして使用出来るのは各自治体で疫学調査を行うスタッフに厳しく制限される。中央感染症指揮センターは、このプラットフォームによってより迅速な疫学調査を支援するとしている。26日に運用が始まった。
 
中央感染症指揮センターによると、疫学調査に必要なデータの総合的な判断と分析を助けるため、「疫調輔助平台」は直感的な操作で簡単に使えるインターフェースになっており、調査対象である感染者の行動歴を図形化し、情報をリアルタイムで提供する機能を備える。また、自治体が感染者の県や市を跨いだ移動についても把握できるよう、他県・市のデータも調べられるようになっている。さらに感染者の移動経路から、クラスターが起きる可能性のある場所の分布、潜在的な感染源分析、感染者の移動経路に関する様々な分析などのデータを提供。こうした情報は常に更新されることで、疫学調査スタッフは感染ホットスポットの趨勢を監視しやすくなっている。このほか、携帯電話のショートメッセージを使った市民の行動記録を統合、疫学調査で必要な場合に限って疫学調査スタッフが電話番号や特定の場所のコードナンバーをもとに調査したり参考にしたり出来るようにした。感染の影響範囲を速やかに把握出来ることで、感染の拡大防止につながると期待される。
 
中央感染症指揮センターによれば、「疫調輔助平台」の使用は各自治体で疫学調査の権限を持つ人員に厳しく制限されている。また、携帯電話のショートメッセージなど「実聯制」のデータは過去28日間のものしか検索出来ない。さらにデータを取り出す際にはアクセスしたスタッフのアカウント、アクセスした時間、調べた内容が詳しく記録される。同センターでは、将来このプラットフォームの使用記録も調べられるようにすることで、プライバシー保護と情報セキュリティを前提にして疫学調査を助けていくと説明している。
 
 

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