2024/05/05

Taiwan Today

政治

米フリーダム・ハウスの自由度調査、台湾は94ポイントでアジア2位

2022/02/25
アメリカに本部を置く国際NGO団体フリーダム・ハウスは24日、世界210カ国・地域の自由度を分析した2022年の年次報告書『Freedom in the World』を発表した。台湾は昨年と同じく総合ポイント94を獲得し、「自由な国・地域」と格付けされた。世界順位は、アイスランドなどと並ぶ17位。アジアにおける順位は日本(96ポイント)に次ぐ2位だった。写真は総統府。(写真:外交部)
アメリカに本部を置く国際NGO団体フリーダム・ハウス(Freedom House)は24日、世界210カ国・地域の自由度を分析した2022年の年次報告書『Freedom in the World』を発表した。16年連続で世界的に自由度が低下する中、台湾は昨年と同じく総合ポイント94を獲得し、「自由な国・地域」と格付けされた。世界順位は、アイスランドなどと並ぶ17位。アジアにおける順位は日本(96ポイント)に次ぐ2位だった。
 
24日は、ロシアのプーチン大統領がウクライナに対する軍事侵攻を開始し、権威主義勢力の台頭を見せつけた。こうした中、フリーダム・ハウスは2022年の年次報告書『Freedom in the World』を発表し、世界全体の民主主義の状況が16年連続で衰退しており、権威主義が民主主義に取って代わり、その統治モデルが国際社会におけるスタンダードになるかもしれないと警鐘を鳴らした。
 
世界的な民主主義の衰退が懸念される中、台湾は今年も総合ポイント94を獲得した。これは昨年と同じポイント。各国・地域の自由度を測る2つの指標のうち、台湾は「政治的権利(Political Rights)」で38ポイント(満点は40ポイント)、「市民的自由(Civil Liberities)」で56ポイント(満点は60ポイント)と評価された。これにより、昨年に続いて「自由な国・地域(Free)」と格付けされた。
 
世界的に見ると、台湾と同様に94ポイントを獲得したのはアイスランド、エストニア、チリ、ドイツなどで、いずれも世界17位だった。アジアで最も高い評価を受けたのは96ポイントの日本で、次いで台湾だった。
 
なお、中国は「政治的権利」がマイナス2ポイント、「市民的自由」が11ポイントで、総合ポイントは9だった。その結果、昨年同様に「不自由な国・地域(Not free)」と格付けされた。
 
年次報告書は、近年中国がますます権威主義を強めていること、共産党が国民の生活や政治への全方位的な制御を強化し、かつて行われていた適度な法制改革を破壊していることなどを指摘。中国の指導者である習近平氏が有する権力は、個人が持つものとしては数十年来で最も強大だと懸念を示している。また、ウイグル人の人権問題に取り組む人々や弁護士なは依然、立ち上がって声を上げてはいるものの、少なからぬ代償を払っているとも指摘している。
 
なお、中国による強い圧力を受ける香港は今年、「政治的権利」が10ポイント、「市民的自由」が33ポイントで、総合ポイントは43だった。これは昨年の52ポイントを9ポイント下回り、引き続き「部分的に自由な国・地域(Partly free)」と格付けされた。
 
今年と昨年を比べると、今年は25か国・地域が「政治的権利」及び「市民的自由」でポイントを上げた。一方で、60か国・地域がポイントを落とした。世界的に見ると、2006年以降、世界の民主主義の状況は衰退傾向にあり、報告書では「2021年は民主制度の改善において最も厳しい一年だった」と指摘している。
 
この年次報告書の評価に基づけば、現時点で世界の総人口の38%は「不自由な国・地域」に住んでいることになる。この比率は1997年以来の最多。また、世界の総人口のうち「自由な国・地域」に住む人の比率は、10人たった2人であることが示された。
 
 

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