中華民国（台湾）政府はウクライナに対する人道支援として、医療物資を無償供与することを決めた。行政院（=内閣）主導の下、衛生福利部（日本の厚生労働省に類似）、外交部（日本の外務省に相当）、財政部関務署（日本の財務省税関に相当）が協力して遂行した。物資は医薬品や医療器材など約27トンで、中華航空（チャイナエアライン）の航空機で2月28日午後11時50分に桃園国際空港（台湾北部・桃園市）を出発し、ドイツ中西部に位置するフランクフルトへ向かった。フランクフルト到着後、適切な手段と管理の下、ウクライナへ輸送する。
ロシアは2月24日、ウクライナへの軍事侵攻を開始した。これにより、すでに30万人以上のウクライナ難民が国境付近まで退避している。国連はこの軍事侵攻により、700万人のウクライナ人が住む家を失うと予想している。また、戦争が長引いた場合、何らかの人道支援が必要になる人は1,800万人に上るだろうと指摘している。
外交部は3月1日に発表したニュースリリースで、「中華民国（台湾）は国際社会における民主陣営の一員として、『Taiwan Can Help（台湾がお手伝いできます）』の精神を喜んで発揮する。わが国は人道主義に基づき、ウクライナが必要とする医療物資を即時提供する」とする政府の立場を伝えた。