2024/05/07

Taiwan Today

政治

台湾とポーランド、高級事務レベル経済協議で3つのMOU締結

2022/05/18
台湾とポーランドは17日、10回目となる高級事務レベル経済協議「台湾ポーランド経済協議(the 10th Taiwan-Poland Economic Consultations)」と「台湾ポーランド投資フォーラム」を開催した。ポーランドのグジェゴシュ・ピホーヴィアク開発・技術副大臣が台湾を訪れて同協議に参加した。(経済部)
台湾とポーランドは17日、10回目となる高級事務レベル経済協議「台湾ポーランド経済協議(the 10th Taiwan-Poland Economic Consultations)」と「台湾ポーランド投資フォーラム」を開催した。16日夜に訪問団を率いて台湾入りしたポーランドのグジェゴシュ・ピホーヴィアク(Grzegorz Piechowiak)開発・技術副大臣と、台湾の経済部(日本の経産省に相当)の陳正祺政務次長(=副大臣)が「台湾ポーランド経済協議」を共同主催し、半導体、水素エネルギー、情報セキュリティ、感染症対策などの分野で意見交換を行った。また、双方は電動車(EV)の研究・開発など3つのMOU(了解覚書)を締結した。
 
経済部の陳正祺政務次長は協議の冒頭で、「世界が新型コロナウイルスのパンデミックやロシアによるウクライナ侵攻などの衝撃を受ける中、台湾とポーランドは近い理念を持つという共通の基礎の下、その関係をより強固なものとしてきた。また、台湾はポーランドがウクライナ支援で見せたリーダーシップを高く評価している。台湾とポーランドはグリーンエネルギー、情報通信、情報セキュリティ、スタートアップ、イノベーションなどの分野ですでに良好な基礎を固めている。この協議がプラットフォームとなり、制度的な協力の深化が期待できるだろう」と述べた。
 
ピホーヴィアク開発・技術副大臣はまず、台湾が2020年4月にポーランドに対して医療物資などを供給してくれたことに感謝した。また、2021年9月には、ポーランドがアストラゼネカ製新型コロナウイルスワクチン40万回分を台湾へ無償供与したことにも触れ、これらは台湾とポーランドが近い理念を持つパートナーであることを示すものだと述べた。
 
ピホーヴィアク副大臣はさらに、この協議が台湾とポーランドの双方にとって重要な協力と交流のプラットフォームになると指摘した上で、ポストコロナ時代へ向けて、またロシアによるウクライナ侵攻が行われる中、ポーランドは近い理念を持つパートナーとの協力によってサプライチェーンのレジリエンス強化を目指しており、ポーランドにとって理想的な協力のパートナーである台湾と、サプライチェーン、半導体、電動車、水素エネルギー、医療産業などの各分野で協力を深化させていきたいと意気込みを見せた。
 
この協議では、台湾の工業技術研究院(ITRI)とポーランドのLukasiewicz Centreが電動車及び省エネ応用による化合物半導体材料の共同研究・開発に関するMOUを締結した。また、台湾全国認証基金会(TAF)がポーランドの化学物質局(BCS)がGLP(グッド・ラボラトリー・プラクティス)に関してMOUを締結した。さらに、午後に開かれた「台湾ポーランド投資フォーラム」では、台湾区電機電子工業同業公会(TEEMA)とポーランドの気候変動機構が電動車分野でのパートナーシップを強化するMOUを締結した。
 
ポーランドは欧州最大の家電製造国で、自動車産業や航空産業などで台湾企業と補完関係を築くことが可能と見られている。2021年、ポーランドのGDPは世界22位で、中央ヨーロッパでは1位、GDP成長率は5.7%と欧州諸国の中でもトップレベルだった。
 
現在、台湾から31社が対ポーランド投資を行っている。投資分野は電機・電子、情報通信、自動車及びその部品などの産業となっている。
 

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