2024/05/07

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政治

台仏文化奨、授賞式が2年ぶりにパリで開催

2022/06/22
出版物を通じて台湾とフランスの思想や文学交流に貢献した功績が称えられ台仏文化奨に選ばれた呉坤墉氏(右から5人目)。尚、もう一人の受賞者、Jana S. ROŠKER教授は、飛行機の臨時欠航により、授賞式出席がかなわなかった。(文化部ニュースサイトより)

「台仏文化奨」の第25回授賞式が現地時間20日夜、仏パリのフランス学士院で開催され、現地を訪問中の文化部(日本の文部科学省に類似)の李永得部長(大臣)が、出版物や研究を通じて台湾と欧州間の思想を深め、文化交流を促進した受賞者2名を表彰した。

「台仏文化奨」は、1996年に文化部とフランス学士院を構成する5つのアカデミーの一つ、倫理・政治学アカデミーが共同で設立した。2020年に第25回を迎え、受賞者が選考されたものの、新型コロナウイルス感染症の大流行によって、授賞式は2年も延期されていた。

今回の受賞者は、スロベニア・リュブリャナ大学のアジア、アフリカ研究学科のJana S. ROŠKER教授と台湾の出版社、無境文化出版で「人文批判」シリーズを手がける編集者、呉坤墉氏。両者とも哲学教育の推進、台湾と欧州の思想交流の貢献が表彰された

Jana S. ROŠKER教授は、1994年から研究のために度々台湾を訪れている。近年は、台湾の近現代哲学について討議し、欧州の学界で台湾の哲学家を紹介した。「台湾哲学:特性、役割、重要性」をまとめただけでなく、伝統的な東洋哲学伝承における台湾哲学の役割についても、繰り返し紹介している。台湾の各大学との協力を促進し、台湾と欧州間の文化交流深化に努めた。

一方、呉坤墉氏は、台湾のフランス語翻訳家協会創設メンバーの一人で、出版物を通じて社会運動の実践を推進する。また、死刑制度の廃止に関する書籍から社会思想を用いて、フランスにおける思想の傾向を紹介した。2018年には、両国の人文思考と文学出版や交流の重要な推進者としての功績が認められ、仏文化省による芸術文化勲章を受賞した。

今年26回目を迎える「台仏文化奨」は、1996年に設立され、2006年から欧州全土にまで拡大された。歴代の受賞者は、台湾とフランスの審査員によって共同で選考され、フランス学士院で授賞式が行われるのが通例となっている。台湾、フランスおよび欧州において、台湾、フランス、欧州の文化や芸術交流の重要な架け橋として活躍した組織や人物を称え表彰している。

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