経済部（日本の経済産業省に相当）は5月の輸出受注が554.3億米ドルに達したと発表した。5月の輸出受注としては過去最高となり、対前年同月比で再びプラス成長に転じた。台湾の輸出受注は、今年3月まで対前年同月比で25か月連続プラス成長となっていたが、4月はマイナスに転じていた。中国のロックダウン（都市封鎖）解除により、生産能力や物流などの問題が予想より早く改善したことが、台湾の輸出受注増加につながった。経済部統計処は6月の輸出受注も引き続き増加すると見ている。
経済部の発表によると、5月の輸出受注は554.3億米ドルで、4月より35.4億米ドル、6.8％の増加となった。季節要因を取り除いた増加幅は8.5％だった。また、昨年5月と比べると31.4億米ドル、6％の増加となった。
これにより、今年１月から5月までの輸出受注は2804.6億米ドルとなり、昨年同期と比べて242.7億米ドル、9.5％の増加となった。また、１月から5月までの輸出受注としては過去最高を更新した。
地域別では、ASEAN（東南アジア諸国連合）からの受注が68.6億米ドルに達し、昨年同月と比べて33.3％の増加となった。この年増率は地域別でのトップ。単月の輸出受注としても過去最高で、対前年同月比で24か月連続のプラス成長となった。
米国からの受注は168.9億米ドルで、昨年同月と比べると10.5％の増加。欧州からの受注は104.3億米ドルで、同9.5％の増加となった。いずれも単月の輸出受注としては過去最高を更新した。
一方で、中国（香港含む）からの受注は123.1億米ドルと、昨年同月と比べて13.4％の減少となった。中国は輸出受注が唯一減少した地域となったが、5月の輸出受注としては、2011年5月の142.2億米ドルに次ぐ2位だった。また、対前年同月比での減少は2か月連続となった。
経済部統計処は6月の輸出受注について555億～570億米ドルに達し、対前月比0.1～2.8％の増加、対前年同月比3.3～6.1％の増加になると見込んでいる。