蔡英文総統が22日午前、「台北国際食品見本市 FOOD TAIPEI 2022」の開幕式に出席した。蔡総統は開幕のスピーチで、「FOOD TAIPEI」がアジアにおける最大規模の食品プラットフォームの一つであるばかりでなく、文化交流のプラットフォームでもあることを指摘、「それぞれの国の食品はその文化的特色を表現するばかりでなく温かな人情味をも伝えている」と語った。
蔡総統は、食品がそれぞれの国にとって重要な輸出製品であることから、国際的な貿易の往来の中で食品の輸出と販売は時に政治的要素の介入によって流通が滞り、正常に進まない場合があると指摘、最近の例として台湾産のハタが中国から一方的に締め出されたことを挙げた。
蔡総統は、ハタの件では台湾と民主の価値を共有する世界のパートナーたちの多くが台湾の漁業従事者を支えようとする動きを見せていると説明、日本の福島県の養殖業者が「『民主の魚』を食べて台湾を支援しよう」と呼びかけ、台湾産ハタの日本向け輸出に協力しようとしてくれていることに触れ、「台湾を全力で支えようとする友情に我々は大変感動している」と述べた。
蔡総統は、民主の盟友たちが互いに助け合うことでどんな挑戦でも乗り越えることが出来るとの考えを強調。昨年リトアニア産のラム酒が中国の政治的な妨害によって販売出来なくなった際、台湾の台湾菸酒公司（Taiwan Tobacco & Liquor Corporation）がそれを買い取って台湾で販売したところ大人気となったことを紹介し、このことがリトアニア製品の台湾における知名度を高めることにもつながり、現在ではリトアニア産のビールとチョコレートが台湾で非常に歓迎されていることを説明した。
蔡総統は、「『FOOD TAIPEI」』には『民主の盟友』たちの優良な食品が多く展示されており、台湾のほかにも台湾と正式な外交関係を持つ国々、さらに日本、米国、欧州諸国など親しいパートナーたちが参加している。リトアニアからは農業省のEgidijus Giedraitis副大臣が代表団を率いて再びこの見本市にやって来てくれた」と強調。蔡総統はそして、ここに集う四大陸23カ国の特色に満ちた食品は全て「民主の良い品」だとし、台湾各地の人々に対して、共にこれらの製品を支持し、台湾と「民主の盟友」たちの助け合いの力をより強大にし、より素晴らしい成果を挙げようと呼びかけた。
蔡総統はスピーチの後、会場に集まったゲストたちと共に開幕式を執り行い、「中央アメリカ及びパラグアイパビリオン」、「ジャパンパビリオン」、「米国パビリオン」、「台湾パビリオン」、「リトアニアパビリオン」、「エスワティニ王国パビリオン」などを参観した。