2024/05/03

Taiwan Today

政治

第18回「台湾・カナダ貿易対話会議」が台北で開催、相互協力の継続的拡大で一致

2022/11/22
第18回「台湾・カナダ貿易対話会議」が21日、対面方式で開催され、サプライチェーンの強靭化、電動車両や水素エネルギーの面でこれからも協力していくことで一致した。写真は座談会での記念撮影。(経済部)
第18回「台湾・カナダ貿易対話会議」が21日、台湾北部・台北市内において対面方式で開催された。経済部(日本の経済産業省に相当)の陳正祺政務次長(=副大臣)とカナダ外務次官の補佐官であるポール・トッピル(Paul Thoppil)氏が共同で議長を務め、経済貿易分野における重要な議題及び相互協力などについて話し合った。経済部は、双方はグローバルなサプライチェーンの強靭性強化と双方の連携強化で高度なコンセンサスに達していると評価した。
 
会議の議題は幅広く、電動車両のサプライチェーン、知的財産権に関する対話、水素エネルギー、税関業務、先住民族に関する事柄、科学技術のイノベーションのための協力などについて意見が交わされた。
 
また双方は台湾が今年3月に2050年の脱炭素化に向けたロードマップを発表していることを踏まえ、今回の会議でもカーボンニュートラル問題についてそれぞれの経験を共有すると共にグローバルなサプライチェーンにとって大変重要なクリティカルミネラルについても話し合った。
 
経済部の陳政務次長はあいさつの中で、サプライチェーンの強靭性向上には理念の近い国々が連携する必要があると指摘。その上で、台湾はサプライチェーンの中で重要な役割を果たしており、その台湾とカナダが経済貿易面での連携を促す重要なプラットフォームであるこの「対話会議」によって、今年終えた電動車両のサプライチェーンに関する共同研究など多くの議題で連携を進めていることは双方の産業提携の促進に寄与すると評価した。
 
カナダ側が、カナダが電動車両用電池の製造に必要なクリティカルミネラル、高度な技術を伴う労働力、開発力と自動車産業のクラスターを備えていることをアピールしたのに対し、台湾は台湾の電動車両サプライチェーンの持つ先進的な技術と高度なシステム統合能力を強調、成熟したICT(情報通信技術)産業や情報セキュリティ産業、世界的自動車メーカーに部品などを提供してきた実績など台湾の強みを強調した。さらに台湾の電気自動車のプラットフォームをカナダ側に紹介し、今後も双方の代表団による相互訪問や座談会の開催、見本市への出展などで産業間の交流と連携を深められることに期待した。
 
このほか双方は共にエネルギー変革に対する水素エネルギーの重要性を高く評価し、水素エネルギーを電動車両のサプライチェーンに関する検討に続く検討課題とすることで一致した。
 
経済貿易分野における台湾とカナダの関係は緊密で、2021年における両国間の貿易総額は前年比で45%近く増え、53億7,000万米ドルに達しており、台湾はカナダにとってアジアで5番目に大きい貿易パートナーに躍進した。今年も10月までの時点で50億米ドルを超え、2021年と比べて15%近いプラスとなっている。今年の台湾の対カナダ投資は9月までで5億7,500万米ドル、カナダから台湾への投資額は9億8,500万米ドルとなっている。
 
 

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