2024/05/20

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東京エレクトロンが台湾で投資拡大、経済部は「台日半導体サプライチェーン強化」と期待

2022/11/28
日本の半導体製造装置メーカー、東京エレクトロンが対台湾投資を拡大。25日には台南オペレーションセンターの起工式が行われた。台日の半導体サプライチェーン強化が期待される。(経済部サイトより)
日本でトップ、世界でも上位3位に入る半導体製造装置メーカー、東京エレクトロンが台湾への投資を拡大する。25日には台湾南部・台南市で台南オペレーションセンターの起工式を行い、行政院(内閣)の沈栄津副院長(=副首相)、経済部(日本の経済産業省に相当)の王美花部長(=大臣)、経済部工業局の連錦漳局長、及び同社の重要な提携先などが出席した。
 
東京エレクトロンの主な製品は半導体製造装置とフラットパネルディスプレイ製造装置。今後の台湾向け投資は先進的なプロセス開発、地元でのサプライチェーンの発展、グローバルな人材育成の三つが重点。台南オペレーションセンターは主に半導体製造設備の基幹部品の生産とメンテナンスセンターとしての役割で、新竹市(台湾北部)の拠点は主に先進的なプロセス開発本部及び先進的な半導体製造設備の国際教育トレーニングセンターとする。
 
経済部によると、東京エレクトロンは1996年に台湾に子会社を設立。これまで台南市で専門的な技術サービスとコンサルタント業務のみを行っていたが、このほど事業を拡大して台南オペレーションセンターを設置する。将来的には60を超える台湾のサプライヤーと協力して台湾で重要な部品を生産し、半導体製造設備の部品の現地加工、ならびに技術とメンテナンス面でのサポートセンターの発展を目指す。予定では18億台湾元(約79億日本円)を投じてオフィスとメンテナンスセンターを建設することになっており、経済部では、台湾企業の核心となる技術が高まることで台湾における半導体産業全体の発展にも役立つほか、地元での雇用も促進すると期待している。
 
経済部は、台湾は世界の半導体サプライチェーンの中で重要な役割を果たしているとして、半導体サプライチェーンの強靭性を高めることの重要性を強調。また、台湾はIC設計が世界2位、半導体の受託生産とパッケージングで世界トップであるのに対し、日本は半導体材料と製造設備の面で世界の重要なサプライヤーであるなど、台湾と日本が半導体サプライチェーンの中で相互補完の関係にあることを踏まえ、日本企業が台湾に先進的なプロセス開発センターを設けたり、台湾の半導体製造装置の部品やモジュールの産業と連携したりするなど引き続き事業を拡大していくのを奨励するとしている。そして経済部は、このほど東京エレクトロンが台湾での投資を拡大することは台湾と日本の半導体に関するサプライチェーンの強靭性強化、ならびにより安定したサプライチェーンのエコシステム整備につながると歓迎した。
 
 

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