2024/05/09

Taiwan Today

政治

経済部の王美花部長が訪仏、第1回台仏ハイレベル経済対話に出席

2024/03/28
経済部の王美花部長(=経済相)はこのほど、フランスで行われた第1回台仏ハイレベル経済対話に出席し、半導体、AI(人工知能)、EV(電動車)、再生可能エネルギー、航空宇宙産業等のサプライチェーン、貿易、投資分野での連携強化の可能性について議論した。(中央社)
経済部の王美花部長(=経済相)はこのほど、フランスで行われた第1回台仏ハイレベル経済対話に出席し、半導体、AI(人工知能)、EV(電動車)、再生可能エネルギー、航空宇宙産業等のサプライチェーン、貿易、投資分野での連携強化の可能性について議論した。
 
王美花部長はこの会議で、フランス政府が主要産業の強靭性を高める新たな投資計画「フランス2030」を打ち出す中、台湾とフランスはAI、6G、情報通信及び関連の半導体、脱炭素に向けた転換等の分野で関係を強化できるチャンスがあると指摘。AI技術の産業応用などで研究・開発プロジェクトを募集し、台湾とフランスで支援する考えなどを示した。
 
また、台湾はEV分野において部品の開発と製造で強みを持ち、すでに多くの台湾企業が海外のEVサプライチェーンに組み込まれている。例えば台湾の全固体電池メーカーである輝能科技(プロロジウム・テクノロジー)は、48GWhの全固体電池の生産工場をフランスに建設することになっている。これは台湾や欧州の川上の材料メーカー、川下のモジュールメーカーや自動車メーカーを結びつけるだけでなく、EV用バッテリーの安定供給にもつながると期待されている。こうしたことを踏まえて台湾側は、今後もフランスとEVのコア技術分野で協力を深めていきたい考えを示した。
 
また、航空宇宙産業については、フランスが世界をリードしている中、台湾は衛星運用地上システムの分野で豊富なエネルギーを持つ。このため会議では、双方がサプライチェーンで緊密に連携することで、ウィン・ウィンを創出できる可能性があることが強調された。
 
なお、王部長は今回の訪台で、第1回台仏ハイレベル経済対話への出席に加え、輝能科技(プロロジウム・テクノロジー)のフランス法人やフランスの通信衛星運営会社であるユーテルサット、フランスの自動車業界団体PFA、トタルエナジーズ、エンジーなどの団体や民間企業を訪問した。さらに、フランスの経済団体や企業を招いた円卓会議を開き、台湾の現在の産業政策を説明し、核心産業における台仏連携の機会を模索した。このほか、フランスの再生可能エネルギー関連の企業や金融機関が近年積極的に台湾の洋上(オフショア)風力発電事業に参入していることを踏まえ、フランスで洋上風力発電関連の座談会を開いて、洋上風力発電の「ブロック開発」計画に関する参入企業選定や台湾のコーポレートPPA(CPPA)制度等の措置についての進展を説明した。
 
台湾とフランスの貿易総額は2023年に60.9億米ドルに達し、1998年以来の過去最高となった。また、2023年の台湾企業による対仏投資は7.2億米ドル、フランス企業による対台投資は2.3億米ドルと、いずれも1年間の投資金額としては過去最高となった。
 
 

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