2024/05/17

Taiwan Today

政治

蔡総統が今年の「ホロコース犠牲者を想起する国際デー」関連活動に出席

2024/04/18
蔡英文総統が17日、「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」の関連活動に出席し、反ユダヤ主義及び権威主義による侵略に対抗していく必要性を指摘した。写真はスピーチを行う蔡総統。(総統府サイトより)
蔡英文総統が17日午後、台湾民主基金会が台北賓館(迎賓館)で開催した「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー(国連が定めたホロコースト記念日、1月27日)」関連の活動に出席した。
 
活動には蔡総統のほか、総統府の林佳龍秘書長(=総統府官房長官)、呉釗燮外交部長(=外務大臣)、台湾民主基金会の韓国瑜董事長(=理事長)、イスラエルのMaya Yaron駐台代表、ドイツ在台協会のJörg Polster処長(=駐台代表)らが出席した。
 
蔡総統はあいさつの中で、「暗黒の歴史の影響を受けた全ての人々」に敬意を表すると共に、「当時人類の尊厳は政治的イデオロギーの違いのため顧みられることがなかった。現在、人々はこの歴史を永遠に忘れず、差別と偏見に反対することを約束しなければならない」と語った。
 
蔡総統は、今も多くの人々が権威主義や独裁政権の下で苦しんでおり、その原因は人種、性別、性的指向、宗教、政治的イデオロギーの違いかもしれないと指摘。そして、「正義と真相を追求する過程ではイスラエルがホロコーストの犠牲者の記録の保全に努めていること、ならびにドイツが勇敢に歴史に向き合ったことを学ぶべきだ」と訴えた。
 
その上で蔡総統は228事件について触れ、台湾では過去の不正義の処理、権威主義時代における凶悪な行為の暴露に取り組んでおり、政府は犠牲者たちの慰霊祭を行っているほか、「移行期の正義」実現のための基礎を固め、「政治档案条例」の新たな制度も施行したと説明、「こうした取り組みによって白色テロの被害者とその家族が苦しみから抜け出せることを願いたい」と述べた。
 
蔡総統は、人権擁護と偏見への反対は確かに進んでいるとする一方、世界がこれからも反ユダヤ主義及び権威主義による侵略に対抗していく必要性を指摘、「ロシアによるウクライナ侵攻やハマスのイスラエルへのテロ攻撃が起きているが、台湾は2021年以降、国際社会と協力してワークショップや特別展示を相次いで実施し、市民のホロコーストに対する認識を高めようとしている」と説明した。
 
蔡総統は、台湾と世界の仲間たちは共に地域における宗教の自由、差別の撤廃を積極的に促進し、断固として人権及び民主主義の側に立つと強調、テロリズムと権威主義による脅威のエスカレートに直面する今、手を取り合って協力することがいっそう重要であり、そうしてこそ次世代により良い未来を残せるのだと語った。
 
 

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