台湾グルメの多様性を宣伝するため、交通部観光署（日本の観光庁に相当）はアメリカのグルメ旅番組『From Scratch』を台湾に誘致した。昨年10月2日から10日まで、ホスト役のデヴィッド・モスコーさんをはじめ撮影スタッフが台湾でロケを行った。番組のテーマは、ミシュラン・シェフが台湾ならではの食材を使って料理を作ることで、デヴィッド・モスコーさんがシェフが必要とする食材を求めて、先住民族が住む集落をはじめ、台湾各地に足を運んだ。この内容は4月17日よりAmazon Prime Video、Roku、Samsung TV Plus、Youtubeなどの動画配信プラットフォームで公開されており、米国、豪州、フランス、スペイン、フィンランドなど10か国・地域で見ることができる。
番組の撮影スタッフは、台北のミシュラン１つ星レストラン「Impromptu」を経営するシェフのポール・リー（Paul Lee）さんとタッグを組み、番組のために特製メニューを考案してもらった。使用する食材はカニ、エビ、ブドウ、キュウリ、クラフトビールなど。デヴィッド・モスコーさんが台湾滞在の9日間の時間を利用して、台湾東部や西部を巡り歩き、都市や農村に住む人々と触れ合いながら、これらの食材を自ら採種していく過程が描かれた。モスコーさんが台湾東部の先住民族集落で地元の人たちと食卓を囲むシーンもあり、モスコーさんをうならせた先住民族グルメが番組を通して国際舞台で注目されることになった。台湾西部の農場で食材を探す中で、モスコーさんは台湾の人々の生活やファームツアーの魅力も体験。台湾の人々のホスピタリティとフレンドリーな姿勢に助けられたモスコーさんは、シェフが要求する食材を無事に探し出すことができ、またその過程において、台湾の先住民族集落や農村のディープツアーの魅力をたっぷりと体験した。
モスコーさんが台湾を訪れるのはこれが初めてで、世界的に有名な台湾のグルメを実際に体験できたことに非常に感激していたという。モスコーさんは自身のインスタグラムで、台湾に到着するや否や、その日のうちにナイトマーケットへ足を運んで「麻辣鴨血臭豆腐」（カモの血を固めた「鴨血」と「臭豆腐」を辛いスープで煮込んだ食べ物）に挑戦したことを明かした。撮影スタッフが一様に敬遠する中、モスコーさんだけが美味しそうに食べたという。モスコーさんはほかにも、台湾の各地の集落や農場で食材を探し求めた際、現地で食べた地元の食材を使った料理が絶品だったとも伝えている。