中華民国第16代正副総統就任式典及び関連イベントの準備と実行を担当する中華文化総会は、5月20日に行われる正副総統就任式典の司会として、台湾の海外向け動画配信プラットフォーム「TaiwanPlus」で英語ニュースのアナウンサーを務める劉傑中さんと、ニュースチャンネル「三立新聞台(SETN)」のアナウンサーの劉宸希さんを起用すると発表した。初めて台南で開催される公式晩餐会「国宴」の司会には、2024年1月に行われた総統選挙で頼清徳氏の選挙本部の報道官を務めた郭雅慧さんと、台湾とブラジルの血を引き、台湾でモデルとして活躍している戴凱文さんを起用する。
中華文化総会の李厚慶秘書長は、「総統就任式典は4年に1度の盛会だ。当日は各国の外交使節団も多く参加する。劉傑中さんと劉宸希さんさんは台湾華語と英語のバイリンガルアナウンサーとして豊富な経験を持つ。プロのバイリンガル・アナウンサーの力を借りて、式典に参加する来賓たちと民主主義の喜びを分かち合いたい」と起用の理由を説明した。
各国の国賓が参加する公式晩餐会「国宴」について李厚慶秘書長は、「料理のメニューからプログラムの構成に至るまで、台湾の民主主義と自由、多様性を示したい。戴凱文さんは台湾とブラジルのミックスだが、台湾語が非常に流暢で、台湾人であることを誇りに感じており、まさに台湾の多様性の象徴とも言える。郭雅慧さんは過去にいくつもの番組やイベントで司会を務めた経験を持ち、選挙期間中は頼清徳氏の選挙陣営の報道官も務めるなど、さまざまな予期せぬ事態にも対応可能だ。この二人の組み合わせがイベントに彩りを添えてくれると信じている」と語った。
なお、戴凱文さんは幼いころからブラジルで暮らし、台湾にやってきてまだ5年ほどだ。父親の一家が1970年代にブラジルに移民したためで、幼いころから家では台湾語を使っていた。台湾華語を学び始めたのは24歳になってから。「国宴」の司会をすることで、「見た目は外国人のようだが実は台湾人であり、台湾語と台湾華語の両方ができるということを来賓に知ってもらいたい」と意気込んでいる。