2024/05/19

Taiwan Today

政治

日本の森美術館が初めて台湾アートの展覧会、ビデオ・アート黎明期の作品を紹介

2024/04/26
台北駐日経済文化代表処台湾文化センターと日本の森美術館が共同開催する展覧会「1980~1990年代 台湾ビデオ・アートの黎明期」が24日に開幕した。写真は対談(キュレータートーク)した国立台北芸術大学のスン・ソンロン教授(中央)、森美術館のシニア・キュレーター、近藤健一さん(左)、台湾文化センターの王淑芳主任(右)。(文化部サイトより)
台湾の文化政策を担う省庁・文化部の出先機関である台北駐日経済文化代表処台湾文化センターと日本の森美術館が共同開催する展覧会「1980~1990年代 台湾ビデオ・アートの黎明期」が24日に開幕した。文化部は、森美術館の常設スペースが台湾をテーマにして台湾作品を展示するのは初めてで意義深いとしている。キュレーターである国立台北芸術大学のスン・ソンロン(孫松栄)教授は森美術館の招きに応じて日本を訪れ、森美術館のシニア・キュレーター、近藤健一さんと対談し、展示作品について紹介した。
 
台湾文化センターは毎年、森美術館と協力して台湾のアーティストを六本木の芸術イベント「六本木アートナイト」に送り込むなど、同美術館と良好で信頼し合える関係を長期にわたって築いてきた。そうした関係を基礎に、森美術館は昨年、今回の展覧会の開催を提案。展覧会は2015年に台湾の関渡美術館で行われた「啓視録:台湾のビデオ・アート1983-1999」を基礎に、日本側のキュレーターの視点を取り入れ、森美術館の展示スペースに基づいて計画された。
 
森美術館はアジアの現代アートの指標的美術館で、日本と外国のキュレーターやアーティストがしばしば鑑賞に訪れる施設。今回、「1980~1990年代 台湾ビデオ・アートの黎明期」が台湾をテーマに、系統立てて台湾のビデオ・アートの作品とその発展過程を紹介することは、日本及び各国の芸術界において主流の人々が台湾のビデオ・アートの歴史を知るのに寄与する。
 
「1980~1990年代 台湾ビデオ・アートの黎明期」では作品、映像記録、テキスト、書籍、資料、年表などで1980年代から1990年代の台湾におけるビデオ・アートの発展状況・歴史を紹介する。
 
展覧会は「展覧会篇」と「上映篇」に分かれており、「展覧会篇」で展示されるのは台湾のビデオ・アートの歴史を切り開いた、チェン・ジェンツァイ(陳正才)、チェン・ジエレン(陳界仁)、ホン・スージェン(洪素珍)、ガオ・チョンリー(高重黎)、カク・イフン(グオ・イーフェン/郭挹芬)、リー・グァンウェイ(李光暐)、リン・ジュンジー(林俊吉)、ロ・メトク(ルー・ミンドー/盧明徳)、ワン・ジュンジェ(王俊傑)、ユェン・グァンミン(袁廣鳴)の作品の数々。また、「上映篇」では、洪素珍の『東/WEST』、袁廣鳴の『帰り道で』、王俊傑の『キラー・ガール、オデッセイⅢ』、陳正才の『鐘の音』、林俊吉の『グラスⅡ』が上映される。
 
「1980~1990年代 台湾ビデオ・アートの黎明期」は9月1日まで。
詳細は以下のサイトをご覧下さい。
森美術館公式サイト
「展覧会編」
「上映編」
 

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