2024/05/03

Taiwan Today

外交

台湾とマーシャル諸島の漁業協定、EUの警告解除に期待

2016/08/30
農業委員会は29日、「中華民国政府とマーシャル諸島共和国による漁業協力協定調印式」を行った。欧州連合(EU)は昨年、台湾漁船のIUU漁業(違法操業、無報告、無規制)に対する中華民国政府の対策が不十分だとして「イエローカード」警告を出した。漁業署はこの協定が「イエローカード」警告解除につながるよう期待している。(外交部国際伝播司)

行政院(内閣)農業委員会漁業署(日本の農林水産省水産庁に相当)の黄鴻燕副署長は29日、中華民国(台湾)とマーシャル諸島共和国(太平洋上に浮かぶ島国)が漁業協力協定を締結したことを明らかにした。欧州連合(EU)は昨年、台湾漁船のIUU漁業(違法操業、無報告、無規制)に対する中華民国政府の対策が不十分だとして「イエローカード」警告を出した。EUは、台湾が漁業取り引きの多い国々と協力し、漁船の操業管理を強化するよう求めており、漁業署ではこの協定が「イエローカード」警告の解除につながるよう期待している。

農業委員会は29日、「中華民国政府とマーシャル諸島共和国による漁業協力協定調印式」を開催した。農業委員会の曹啓鴻主任委員(大臣)と、マーシャル諸島共和国のAlfred Alfred,Jr.資源発展担当大臣が両国を代表して調印に臨んだ。また、マーシャル諸島共和国のBrenson Wase財政担当大臣、中華民国(台湾)の外交部亜東太平洋司の常以立司長(アジア太平洋局局長)、それに漁業関係団体のトップらが立ち会った。

黄鴻燕副署長によると、マーシャル諸島共和国は太平洋に浮かぶ島国で、中華民国の国交樹立国の一つ。両国は漁業分野で長年にわたり協力関係を築き上げており、同国の周辺水域は、台湾のカツオやマグロの囲い網漁や、マグロの一本釣り漁船にとって重要な漁場となっている。

黄鴻燕副署長は、「EUは台湾に対し、漁船の入港、積み下ろし、漁業投資などを行っている国々と、漁業方面での協力関係を確立するよう求めているが、これらの内容を盛り込んだ備忘録や協定を海外諸国と調印することは、中華民国政府の台湾漁船に対する管理の強化につながる。中華民国政府がIUU漁業対策を強化している取り組みをEUに見せることは、EUの台湾の遠洋漁業に対する警告解除にプラスになるだろう」と述べた。

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