2024/05/02

Taiwan Today

外交

新南向政策が奏功、タイ学長の台湾訪問相次ぐ=教育部

2016/12/01
中華民国政府が掲げる「新南向政策」の下、教育部(日本の文部科学省に類似)は教育分野における東南アジア諸国との人材育成及び交流を強化している。11月はタイ国立開発行政大学院大学や、タンマサート大学の関係者らが相次いで台湾を訪問した。写真は今年6月、教育部の招きに応じて台湾を訪問したタイ政府教育省の高官ら。写真右から4人目は教育部国際及び両岸教育司の楊敏玲司長。(教育部サイトより)

タイを代表する研究機関、タイ国立開発行政大学院大学(National Institute of Development Administration、略称NIDA)のPradit Wanarat学長が11月上旬に訪問団を率いて台湾を訪問したのに続き、同月下旬にはタイのタンマサート大学(Thammasat University)のSomkit Lertpaithoon学長及びPornchai Tarkulwaranont副学長ら一行9人が台湾を訪問した。東南アジア、南アジア、オーストラリア、ニュージーランドなどとの関係強化を目指す「新南向政策」の効果が現れつつある。

教育部(日本の文部科学省に類似)国際及び両岸教育司の楊敏玲司長は11月25日、教育部を代表して、タイのタンマサート大学のSomkit Lertpaithoon学長と会見。双方は、中華民国政府が推進する「新南向政策」について意見を交換し、この政策が台湾とタイの学術・教育交流にメリットがあること、且つ持続的な発展が可能だという見方で一致した。

タンマサート大学は1900年創立された、タイでは2番目に古い大学。同大学の学長一行は11月23日から26日までの日程で、教育部の招きを受けて台湾を訪問していた。

Somkit Lertpaithoon学長によると、同大学は2017年初旬に「国際工学シンポジウム」を開催する予定で、すでに国立交通大学(台湾北部・新竹市)、国立台北科技大学(台湾北部・台北市)、国立台湾大学(台北市)に参加を要請している。また、国立中山大学(台湾南部・高雄市)を訪問した際は、2017年以降、中山大学の海洋科学研究センター及び東南アジア研究センターと提携し、教員や学生の相互訪問や交換を進めたいと申し出たという。さらに、国立政治大学(台北市)との交流については、ASEAN(東南アジア諸国連合)研究領域にターゲットを絞り、例えばタンマサート大学に在籍する学生が、タイで2年半学んだあと、国立政治大学に留学して残りの1年半の課程を履修し、両大学の学士学位を取得するというダブルディグリー留学制度を実施することを検討している。

なお、タンマサート大学のPornchai Tarkulwaranont副学長は、タイ工業省の副大臣を兼務している。

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