2024/05/08

Taiwan Today

外交

呉鳳科技大学、地元企業と協力してインドの人材を育成

2017/01/06
遠東機械の工場で研修を受ける呉鳳科技大学のインド人留学生たち。(外交部国際伝播司)
台湾中南部・嘉義県にある私立呉鳳科技大学は、インドの若い人材を育成するための特別研修プログラムを実施している。その第1期生が1月20日に卒業する。卒業生の大部分が、地元・嘉義県の機械メーカーでエンジニアとして働く予定だという。
 
同大学安全工程学院の蔡宏栄院長によると、この研修プログラムは2013年より、嘉義県に本社を置く遠東機械工業股份有限公司(FAR EAST MACHINERY CO.,LTD)と共同で実施しているもの。プログラムに参加しているインド人留学生87人のうち、第1期生の30人以上が近く機械工学の学士号を取得し、同大学を卒業することになっている。
 
このプログラムは、インドに販売拠点及びカスタマーサービスオフィスを持つ遠東機械の社長である荘宇龍総経理によって提案された。巨大な人口を抱えるインドは、市場潜在力で中国大陸に匹敵する唯一の国であり、「インドにおける足場を確保するために、自分たちが育成した人材を集めた、自社のための『タレントプール』を構築する必要がある」と荘総経理は考えたという。
 
荘総経理は地元の呉鳳科技大学に協力を要請し、台湾で機械産業に関する高い教育を受けたいと希望するインドの高校卒業生を対象に、特別プログラムを立ち上げることにした。選抜を経て台湾へやってきたインドの学生たちは、同大学で4年間学ぶ間、遠東機械がその学費を負担する代わりに、卒業後3年間は同社で働くことに同意する契約書にサインする。また、このプログラムに参加し続けるため、参加者は大学の単位を取得し、遠東機械での研修評価に合格することが求められる。
 
蔡宏栄院長によると、このプログラムの実施で重要な鍵を握るのがインドからの留学生募集だ。蔡院長は「今後は海外の留学生、特に政府が掲げる『新南向政策』の対象国である東南アジアの学生に特化して、より専門的な人材育成プログラムを提供したい」と意気込む。「新南向政策」とはASEAN(東南アジア諸国連合)プラス6、ニュージーランド、オーストラリアなどと、農業、ビジネス、文化、教育、貿易、観光など各分野における全方位的な関係構築を目指す政策。
 
蔡院長によると同大学は今年、インドに人材育成センターを設立し、中国語コースを開設するほか、留学生の募集などを行う予定。同大学はまた、嘉義県の私立協志高級工商職業学校(職業高校)と協力し、ベトナムの学生を対象とした同様の人材育成プログラムを実施することも予定しているという。
 

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