2024/05/05

Taiwan Today

外交

台湾とセントルシア、金融情報交換に関するMOU

2017/01/11
中華民国(台湾)と西インド諸島に位置する国交樹立国のセントルシアは現地時間9日、マネー・ロンダリングなどの金融犯罪を未然に防ぐため、金融情報の交換に関する了解覚書(MOU)に署名した。セントルシア金融情報局のポール・トンプソン局長(左)が駐セントルシア中華民国大使館を訪れ、同国を代表して調印に臨んだ。写真右は駐セントルシア中華民国大使館の牟華瑋大使。(駐セントルシア中華民国大使館サイトより)
中華民国(台湾)と西インド諸島に位置する国交樹立国のセントルシアは現地時間9日、金融情報の交換に関する了解覚書(MOU)に署名した。両国は今後、資金洗浄(マネー・ロンダリング)、その前提犯罪(不法な収益を生み出す犯罪で、その収益がマネー・ロンダリングの対象となるもの)やテロリズムに対する資金供与など、国境を越えた金融犯罪行為への対策に取り組む。
 
このMOUへの署名は、駐セントルシア中華民国大使館で行われた。セントルシアの金融情報局(Financial Intelligence Authority, Saint Lucia)のポール・トンプソン局長が、同国を代表して調印に臨んだ。駐セントルシア中華民国大使館の牟華瑋大使が証人として立ち会い、MOUが正式に発効した。
 
台湾では2015年11月22日に、法務部調査局洗銭防制(マネー・ロンダリング防止)処の李宏錦処長が、台湾北部・台北においてすでに署名を済ませていた。
 
牟華瑋大使によると、台湾とセントルシアが司法や金融分野における相互支援に関してMOUを締結するのは初めてのこと。セントルシアにとっても、同様のMOUをアジア諸国と締結するのは、台湾が初めてとなる。双方の協力関係が新たな段階に突入したことを象徴するものと言える。
 
このMOUに基づき、台湾とセントルシアの金融情報当局は国境を越えた金融犯罪の疑いがある情報を相互に提供することになる。これにより、マネー・ロンダリングやテロリズムに対する資金供与などの犯罪行為を未然に防ぎ、双方の金融往来の安全性を確保し、ひいては両国のビジネス投資活動の促進につなげたい考え。
 
両国が署名したMOUは、国際組織であるエグモント・グループ(Egmont Group)の精神と指導の原則に基づいて作成したもの。同グループは1995年に設立したもので、その設立主旨は国境を越えたマネー・ロンダリングを防止し、各国の金融情報当局同士の協力を促進することにある。会員間の情報共有プラットフォームや作業会議などを設置しており、台湾とセントルシアも会員となっている。
 

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