2024/04/28

Taiwan Today

外交

WHA出席認められず、深い遺憾と不満=外交部

2017/05/09
WHO(世界保健機関)第70回年次総会(WHA)への台湾の出席が認められなかったことについて、外交部は9日朝にニュースリリースを発表し、深い遺憾と不満を示した。(外交部サイトより)
外交部(日本の外務省に相当)は9日朝にニュースリリースを発表し、米国、カナダ、欧州など中華民国(台湾)と近い理念を共有する国々、国交樹立国、台湾に友好的な国々、それに国内外の各団体に対し、台湾によるWHO(世界保健機関)第70回年次総会(WHA)への出席を支持し、具体的な行動をもってWHOに働きかけてくれたことに深い感謝の意を表した。

衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)は5月8日の時点で、WHO事務局が作成・発送するWHAへの招待状を受け取っていないことを明らかにした。これは、WHAへの台湾の出席が認められなかったことを意味する。外交部はこれについて、深い遺憾と不満を示した。

外交部は、「WHOが政治的圧力に屈して台湾のWHA出席を見送ったとすれば、台湾住民が健康に生きる権利(健康権)を顧みないだけでなく、世界の公衆衛生体系に深刻な欠如を生み出すことになる」と指摘した上で、WHOに対して、「世界各国及び国際社会で活動を展開する医療・公衆衛生団体に共通する訴求を無視すべきではない。そして、台湾が長期にわたって世界の公衆衛生、感染症予防、健康権保護のために行ってきた貢献と、WHO会員国との間に確立している医療衛生分野でのパートナーシップ、そして世界の感染症予防体系の一環としての台湾の重要性などを直視すべきだ」と訴えた。

衛生福利部の陳時中部長(大臣)はすでに、代表団を率いてWHAが開催されるジュネーブへ向かう手配を整えていた。ジュネーブではWHAに出席するほか、特定の国との二カ国間協議や、現地で開催される付属の会議やイベントへの参加を通して、各国代表や国際医療衛生団体と直接接触し、世界が関心を寄せる感染症の現状、医療・公衆衛生に関する議題や傾向などについて意見を交換し、世界の健康安全保障を効果的に維持・保護するために貢献したいと考えていた。

台湾のWHA出席が認められなかったことを受けて外交部は、WHOが台湾をWHAに招待することは、WHO憲章と普遍的人権の価値に合致したものであり、WHAに出席することができれば、台湾はWHO及び各国と共に、国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活の確保と福祉の促進」の実現に協力することができると指摘。WHOに対し、国際社会の多くが台湾によるWHAへの有意義な出席を支持する立場を表明していることに関心を寄せ、台湾住民の健康権を直視し、そして世界の感染症予防体系に欠如を作り出すべきではないと呼びかけている。

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