2024/04/29

Taiwan Today

外交

台湾・ベトナム、共同でイノベーションパーク開発

2018/07/09
財団法人工業技術研究院は5日、ベトナムの公営デベロッパー、ベカメックス IDC社と共同で「台湾・ベトナム、スマートイノベーションパーク」商機セミナーを開催、新たな市場開拓・参入に大きな期待が持たれる。(工業技術研究院ニュースサイトより)

財団法人工業技術研究院(工研院=ITRI)は5日、台湾北部・台北市において、ベトナムの公営デベロッパー、ベカメックス IDC社(Becamex IDC)と共同で「台湾・ベトナム、スマートイノベーションパーク」商機セミナーを開催した。同セミナー開催で、台湾の経済部(日本の経済産業省に相当)中小企業処とベトナムのビンズオン省工業団地管理委員会の大きな力添えを得ることに成功した。

 

工研院資訊通訊研究所(情報通信研究所、資通所)の鄭仁傑副所長は現在に至るまでの経緯について、「工研院とビンズオン省は2016年からスマートシティに関する提携について交渉を開始した。昨年の初めに提携覚書を交わし、年末には工研院と財団法人資訊工業策進会(資策会、トリプルアイ)及び通信機器サービスの啓碁科技(WNC)、デジタル機器の瑞迪國際(digital signage)など台湾企業らのグループとベカメックス IDCと共同で、ビンズオン省の中心地にあるショッピングモールにおいて『スマートシティクラウドインタラクティブ広告のデータ分析と広域ワイヤレス通信システムサービス』を開始した。これは現地の通信事業者や市民から高い評価を得ている。さらに工研院は今年、ビンズオン省との提携拡大を計画し、まず『台湾・ベトナム、スマートイノベーションパーク』構想から着手する」と説明した。

 

経済部中小企業処の謝戎峰組長(部長)によると、9月末に開園する「林口新創園区(イノベーションパーク、台湾北部・新北市)」では、国境を超えたアクセラレータプログラムやベンチャー企業に対して便利なワンストップサービスや関連する優遇措置を提供する。それらの優遇措置とは、国際的なアクセラレータプログラムや発展戦略の対象となるベンチャー企業へのサポート、税務やビザの優遇措置、サンドボックス作成サービスなどだという。ベトナムのアクセラレータプログラムやベンチャー企業が台湾を訪れ、台湾のハイテク製造業の利点を生かし、「新南向政策」対象国市場に適した革新的なアプリケーションサービスを共同で開発できるよう期待が持たれる。「新南向政策」とは、東南アジア、南アジア、ニュージーランド、オーストラリアなどの18ヶ国との各分野の関係を強化する政策。

 

ビンズオン省工業団地管理委員会の阮成仁副委員長は、「工研院のサポートのもと、今後さらに多くの台湾企業との提携を誘致し、ビンズオン省のスマートシティ計画目標を達成できるよう期待している」と強調した。阮成仁副委員長はさらに、台湾がビンズオン省工業団地の産業レベルアップを支援し、伝統的な繊維産業や金属加工製造業などがハイテク産業にグレードアップできるよう願っているとの意気込みを述べた。


台湾とベトナムが共同で開催した「台湾・ベトナム、スマートイノベーションパーク」商機セミナーを通じて、台湾の関連するイノベーション及びハイテク製造業がベトナム市場へ参入し、今後、この経験を基盤にして、さらに一歩進んだ東南アジア市場開拓のチャンスとなるよう期待が寄せられる。そして、政府の新南向政策の推進をさらに着実なものにし、台湾の産業が新たな市場を開拓するチャンスとなるよう支援したい考えだ。

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