2024/05/17

Taiwan Today

外交

蔡英文総統、ソマリランド代表機関の代表による表敬訪問受ける

2020/10/13
蔡英文総統(右)は12日午前、ソマリランド共和国の代表機関であるソマリランド共和国駐台湾代表処(台湾北部・台北市中正区)のマハメド・ウマル・ハージ・マハムード代表(左)による表敬訪問を受けた。(総統府)
蔡英文総統は12日午前、ソマリランド共和国の代表機関であるソマリランド共和国駐台湾代表処(台湾北部・台北市中正区)のマハメド・ウマル・ハージ・マハムード代表による表敬訪問を受けた。中華民国(台湾)とソマリランドは今年2月、公式な代表機関を相互に設置することで合意。8月17日にまず、台湾がソマリランドに台湾駐ソマリランド共和国代表処(Taiwan Representative Office)を開設。続いてソマリランドが9月上旬、台湾にソマリランド共和国駐台湾代表処を設置した。
 
蔡総統は、「今年、台湾とソマリランドが代表機関を相互に設置したことで、両国関係は新たな時代を迎えた。先日行われた国慶大典(=中華民国建国109年祝賀大会)にも、初めてソマリランドの駐台代表を招待することができた。私は台湾住民を代表して、ソマリランドの台湾に対する支持に感謝したい」と述べ、初代代表として着任したマハメド・ウマル・ハージ・マハムード氏を歓迎した。
 
蔡総統はまた、マハメド・ウマル・ハージ・マハムード代表が今年8月の着任後、経済・貿易に関するシンポジウムや、台湾の教育機関での講演など、さまざまな活動に精力的に参加し、台湾の人々のソマリランドに対する認識を深めていることや、台湾が官民一丸となって両国のさらなる協力の機会を発掘できるよう機会を設けていることに言及した。
 
これまで台湾とソマリランドは医療、教育、海上保安等の分野で協力を展開してきた。台湾のNGO(非政府組織)である「路竹会」は、ソマリランドで何度も無償診療活動を行っている。こうしたことを踏まえて蔡総統は、今後も双方の代表機関の努力の下、さまざまな分野で合同プロジェクトを展開し、各分野での交流を促進し、両国民の友好関係を深めていきたいと語った。
 
蔡総統はさらに、ソマリランドはアフリカにおける民主主義の模範生であり、台湾と同様、努力して民主化を進めていると評価。ソマリランドでは2021年5月、下院と地方議会の選挙が行われることになっていることから、蔡総統は選挙の成功を祈ると共に、台湾とソマリランドが民主主義の経験を共有し、民主主義の価値を共に広げられるよう期待を寄せた。
 
マハメド・ウマル・ハージ・マハムード代表はこれに対し、今回の蔡英文総統を表敬訪問した目的として、両国の政府レベルの関係と友好関係を深め、二国間関係をさらに強化することを挙げた。また、今回の会見によって互いに敬意と理解を示すほか、互いの長く、堅実な友情を強化し、中華民国(台湾)とソマリランドというこの2つの偉大で自由、そして民主主義の国家を結び付けたいと語った。
 
マハメド・ウマル・ハージ・マハムード代表はまた、ソマリランドと台湾による協力協定の締結は、両国が共有する民主主義と自由という価値観に基づくものだと指摘。現在はその第一歩を踏み出したばかりだが、両国間には未開拓の領域が多く残っており、これから相互協力と交流を強化しながら価値と利益の共有を促進していきたいと語った。また、ソマリランドにとって未開発だが発展の可能性がある分野としてICT(情報通信技術)産業、金融産業、デジタル経済、農業、漁業・鉱業、製造業、代替エネルギーなどを挙げ、台湾の大手企業による対ソマリランド投資を歓迎すると述べた。
 
マハメド・ウマル・ハージ・マハムード代表は、「台湾とソマリランドは長く、且つ深い戦略的意義を持つパートナー関係にあり、いずれも国際的孤立によってもたらされるマイナスの影響を乗り越えてきた。また、両国は世界の公正、平和、平等を促すために貢献を続けてきただけでなく、平和、民主主義、自由、且つイノベーティブな国家を作り上げてきた」と両国の共通点について説明した。
 
マハメド・ウマル・ハージ・マハムード代表は最後に、台湾がソマリランドの新型コロナウイルス対策に協力してくれたこと、また教育、公衆衛生等の分野でのソマリランドへの支援に対して心から感謝したいと述べた。
 

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